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2016年12月26日 月曜日
奥歯の歯根の構造と歯周病
歯周病が悪化するのは、どの歯でも同じ条件とは限りません。
歯磨きが不良、強い咬み合わせの力がかかるなど、悪条件下で
特に感受性を強く受ける事があります。
奥歯の歯周病にご用心
歯の解剖学的要素
1. エナメル突起、エナメル真珠など、歯根まで歯の外装部のエナメル質が伸びている場合、
歯根膜などが存在せず、歯肉と歯の付着が出来ていないことがあります。
もしプラークが存在すれば、容易に歯根深くまで炎症が波及していきます。
2. 根分岐部の状態にも影響されます。
歯冠部のすぐそばから根が分岐していれば、容易に炎症が分岐部に波及します。
樋状根のようにCの形態だと、一旦内部に炎症や汚れが付くと
除去するのが困難となります。
歯肉環境の要素
奥歯は歯冠長が短い(歯の頭が少ししか見えない)ことがあり、咬合すると
食片が歯と歯肉の間に陥入しやすいケースがあります。そのような場合、
ごく小さな傷が歯肉にできやすく、炎症を起こす原因となります。 -
2016年12月19日 月曜日
歯磨きの時の出血
歯磨きをすると出血するのは、歯周炎で歯肉に炎症が起きている場合です。
しかし、それ以外にも原因があることがあります。
歯肉からの出血の原因
1. 歯周炎により歯肉に炎症が起きている場合
歯肉からの出血は、歯周炎の進行を意味しており、何らかの対策が必要です。
歯周ポケット内部や歯間部で歯肉の炎症を起こしている場合
外観からは発見しにくいこともあります。
2. 食物や楊枝などにより、歯肉に傷がついた場合
食物形態や食べ方によっては歯肉に傷ができます。トンカツや硬い食物によって
傷ができる場合があります。しかし一時的で治る場合が多いのでブラッシング時に
出血出血する場合はよっぽどの時です。それに比較して楊枝は、
食後使用する頻度が高く知らず知らずのうちに歯の間の歯肉を傷つけるので注意が必要です。
安全な歯間ブラシの使用をお勧めします。
3. 薬が原因している。
抗血小板剤など、血液をサラサラにする薬が処方されている場合があります。
脳梗塞、狭心症などの既往のある方は、この薬が処方されているかを調べてみてください。
4. 全身疾病が関与している
血液系(白血病、紫斑病など)の疾病、貧血のある時です。
如何すればいいの
歯周炎が原因の場合には、プラークコントロールをしっかり行う。
出血はプラークが関与している場合が多く、ブラッシングだけではなく、
歯周環境も改善することが大事です。
かぶせ物の下にプラークが溜まる、歯の間に物が詰まる場合には歯科医院で相談しましょう。 -
2016年12月12日 月曜日
ワイヤー矯正の歯磨き
矯正治療、特に「マルチブラケット」と言われる、
ブラケットにワイヤーを通すタイプの歯列矯正は、
歯磨きがしにくく、歯周病への対策が必要です。
歯磨きへの配慮
1. ブラケット周辺、結紮線やエラスティック周辺には食片が詰まりやすく、
丁寧に磨く必要があります。
2. ブラケット下部の歯肉側はプラークがたまり易いので時間をかけて磨きます。
3. 歯磨剤をつけ過ぎると汚れている部位の特定ができなく、
爽快感だけが残るため磨き残しに気が付かない場合もあります。
4. インプラントアンカーを使用の際には、ワンタフトブラシを使うとよいでしょう。
5. 夜寝る前には特にきれいにするように気を配りましょう。
寝ている間にプラークがたまっていると歯周病が悪化するためです。
こんな症状があったら注意
1. 歯肉から出血する。
2. 歯肉が赤い。
3. 口臭がする。
4. 奥歯に巻かれているバンドの金属色が、くっきり見えず白っぽくなりプラークが付く。
5. 歯肉が腫れる。
6. 歯が動揺する感じがする。 -
2016年12月05日 月曜日
電動ブラシの上手な使い方
電動ブラシは昔と比較してずいぶん進化して、使い勝手、清掃性、耐久性が
向上してきました。
使用方法が正しければ効果も期待できます。
使用上の注意点
1. ブラシが清掃できる範囲は限られます。
ブラシが届かない部分は清掃できず、同じ部位ばかり当てないようにします。
磨き残しができれば、歯周病が悪化することもあります。
再起では音波ブラシの登場である程度の周囲まで清掃できるものの、
遠く離れた部分まではきれいになりません。
2. ブラシの交換が必要です。
古いブラシでは清掃効果が低くなり、ブラシの先が枝毛状になり
逆に歯肉を傷める場合もあります。
3. 強く当て過ぎないように注意しましょう。
歯肉を傷めないようにして、プラークを落とすことが大事です。
効果的な使用方法
1. 磨く順番を決めましょう。
2. 同じ部位ばかりに当てず、1箇所にブラシを当てる時間に注意しましょう。
3.電動ブラシを過信せず、 仕上げは手で磨きましょう。
4. 歯周病や虫歯は自己判断せずに、歯科医院に定期健診を受けましょう。 -
2016年11月28日 月曜日
歯肉の下側の歯石取り
歯石には、外側に見えている「歯肉縁上歯石」と、歯肉の中に入り込んでいる
「歯肉縁下歯石」があります。
どう違うか
1. 歯肉縁上歯石
白色から黄白色で比較的柔らかい歯石です。
しかしプラークが石灰化しているので、歯ブラシでは取り除くことが出来ません。
2. 歯肉縁下歯石
黒褐色で歯肉の内側のポケットの中に形成された歯石です。
歯肉縁上歯石と比較してかなり硬く、歯面にしっかり付着しているため除去が困難です。
歯肉縁下歯石には縁下プラークが付着しており、極めて為害性が強く歯周炎を悪化させていきます。
どのように取り除くか
スケーリングで除去します。
超音波スケーラー、ハンドスケーラーで取り除いていきます。
特に、縁下歯石はグレーシーキュレットと言われる歯面にフィットするように角度のつけてある
ハンドスケーラーを使うと、細かいところまで取り除けます。
前歯、奥歯によって、また歯面の部位によって何本かの種類があり
砥石で常にシャープニングして使用します。
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