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    2016年05月30日 月曜日

    予知性の高い歯周病治療

    歯周病治療は、詳細な診査に基づく正確な診断が予後の良い治療に結びつきます。
    歯周病の原因
    歯周病原菌のみではなく、局所や全身因子、遺伝子的因子、
    生活習慣、社会的などの環境因子を含む多くのものが
    複雑の絡み合っています。
    そのような多くの因子を可能な限りピックアップして、
    それを客観的に知ることが予知性の高い治療につながります。
    技術の進歩
    技術の進歩により従来よりも多くの情報を得ることができるようになりました。
    1. 定量性PCRによる歯周病関連細菌の検出、
    2. 歯科用CTによる三次元的な骨欠損の把握、
    3. 遺伝子検査による歯周病感受性の把握などにより
    さらに予知性を高められる治療になると予想されます。

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    2016年05月23日 月曜日

    口腔内・模型による形態的、機能的診査

    形態的診査
    1. 歯列弓の診査では、不正咬合、咬合平面、オーバーバイト、オーバージェット等を見ます。
    2. 歯の診査では、欠損、転移、叢生、傾斜、咬耗、摩耗、辺縁隆線の位置関係等を見ます。
    3. 歯肉の診査では、退縮、フェストゥーン等を見ます。
    4. 顎堤の診査では、幅、高さ等を見ます。
    機能的診査
    中心咬合位および下顎運動時における咬合接触関係、特に早期接触、
    咬頭干渉の有無ならびに接触点を手指による触診、咬合紙、オクルーザルフォイル、
    オクルーザルインディケーターワックス、デンタルプレスケール、
    レジストレーションストリップス、フロスやマイオモニター等を用いて診査します。
    1. 手指による触診では、人差し指などを頬側の上顎歯列数歯分に当て、タッピングさせます。
    2. 咬合紙、オクルーザルフォイルによる診査では、咬合紙の厚さが20μ位のものがよく用いられます。
    オクルーザルフォイルの厚さは、10μ程度です。
    タッピングやグライディングをさせて咬合接触を調べます。
    接触圧の強い咬合接触点は、印記された接触点の中心が白く抜けます。

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    2016年05月16日 月曜日

    歯の接触関係を見るのは歯周病検査の一つ

    歯周病になると歯の支えとなる歯周組織の量が減少するため、
    隣の歯との接触関係が甘くなります。
    前歯部だと
    コンタクト部が離開してやや出っ歯気味となり、
    挺出も見られるようになります。
    臼歯部だと
    歯間離開のため、食片圧入して歯磨きもしにくくなります。
    食片圧入のため、間の歯肉は圧迫され、益々ものが詰まりやすくなる
    という悪循環を繰り返します。
    歯間離開から引き起こされる症状
    1. 辺縁隆線の高さの不揃い
    2. 歯の移動
    3. 食片圧入
    4. 隣接面う蝕
    5. 咬合関係の崩壊
    診査方法
    デンタルフロスやコンタクトゲージほ歯間部に挿入して調べます。
    コンタクトゲージは、50μ、110μ、150μの厚さで測定します。

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    2016年05月09日 月曜日

    付着歯肉の幅

    付着歯肉は、歯肉溝またはポケット底部から歯肉歯槽粘膜境までの事を言います。
    付着歯肉の役割
    1. 口唇や頬の運動が、直接、辺縁歯肉や乳頭歯肉に伝達されるために生じる障害を防止する。
    2. 十分にブラッシングが行えるように、口腔前庭の深さを確保するためにも重要です。
    測定方法
    臨床的付着歯肉は、(歯肉辺縁から歯肉歯槽粘膜境までの長さ)-(プロービングの深さ)
    で求めます。
    歯肉歯槽粘膜境は、頬や口唇を牽引したり、ヨード系溶液などを塗布して確認します。
    付着歯肉の幅は歯種間で差が認められますが、
    1~9mmの間に存在し、臨床的には3mm程度あるのが望ましいとされています。
    付着歯肉の幅を獲得するする方法
    歯周外科手術のうち、
    1. 歯肉弁根尖側移動術
    2. 遊離歯肉移植術
    3. 結合組織移植術 などがあります。

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    2016年05月03日 火曜日

    歯周病になると歯並びが乱れる?

    歯周病が進むと歯並びが乱れ、以前良かった歯並びだが、
    隙間が出来たり、飛び出してきたり、デコボコになったりしてくることがあります。
    では、如何してこのようなことが起こるのでしょうか。
    1. 病的移動
    歯の移動は、健全な歯周組織に支えられている歯においては、
    矯正治療に認められるような弱い矯正力を長時間加えることによって生じます。
    しかし、歯周病に罹患すると、生理的な位置を保っているバランスが崩れ、
    歯の移動が生じます。
    このような移動を「病的移動」と言います。
    病的移動を生じさせる因子は、
    1) 歯周組織の支持力の低下や喪失
    2) 歯に加わる異常な力 

    などが挙げられます。
    2. 歯周組織の支持力の低下と喪失
    歯周病による炎症や咬合性外傷によって歯槽骨が吸収し、
    歯周組織本来の支持機能を発揮できずに、
    生理的な咬合力が絶えず繰り返されることによって
    歯の病的な移動が生じてきます。
    症状は、上顎前歯では正中離開、前突、挺出などが重度の歯周炎で見られます。
    歯の喪失により、傾斜、歯間離開、挺出、捻転などの歯の移動が起こります。
    3. 歯に加わる異常な力
    悪習癖などによって起こることが多く、
    ブラキシズム、舌や口唇の習癖などによって生じます。
    例えば、舌尖で前歯を押すと歯間離開や前突などの
    歯の移動が起こります。

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