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2013年03月04日 月曜日
P急発、歯周病の急性発作
P急発とは、歯周病の急性発作のことで、急性歯根膜炎のことです。
通常、歯周病は慢性疾患なので症状が現れにくいと言われています。しかし、体調不良や、局所的に問題が発生した場合、強い痛みと、歯肉の腫れなどが出てきます。
P急発の症状
1. 痛み
急性発作時には痛みが強くなります。
2. 歯肉の腫れ
歯肉に膿がたまっている状態を、歯肉膿瘍(GA)と言います。歯肉は赤く、発赤している部分を触るとすごく痛い。
3. 噛むときに痛む、あるいは噛めない
歯が浮いた感じがあり、噛むとその歯だけ当たるために痛く、しっかりと噛めない状態になる。
4. 歯の動揺
グラついてくる。
5. 深い歯周ポケット
歯肉内部の炎症が強く、ポケットが深くなり、骨縁下ポケットを作っていることもある。
原因
1. 深い歯周ポケットや根分岐部病変を持つ部分に咬合性外傷が加わる。食物などの異物が入り込む。
2. 風邪などで体調を崩したり、糖尿病などの疾病を持っている。
3. ブラッシングなどで、プラークがポケットに押し込まれる。
4. 歯の間の食べかすをそのままにして、歯肉に押し込まれている。
治療
1. 炎症を抑える為、プラークや圧入された食べかすを取り除く。ポケット内の洗浄をする。
2. 抗菌剤、鎮痛剤の処方。局所の抗菌剤の塗布。
3. 咬み合わせの調整をして、咬合性外傷を取り除く。
4. 歯肉膿瘍ができている場合には切開して、膿を出す。 -
2013年01月21日 月曜日
歯周プローブ
歯周プローブとは、歯周病の検査の時に使用する道具で、歯肉溝あるいは歯周ポケットの深さを測定します。同時に出血の有無も判定します。歯周病の進行度を知る大切な手掛かりになります。
歯周ポケットの測定方法
1. ポケットにプローブを一定の圧力(25~30g)で挿入し、歯肉辺縁からポケット底までの深さを測定します。
2. ポケット底部の位置は、平坦とは限らないのでウォーキングさせて深い部分の深さを測ります。
3. 4点法(頬側近心、中央、遠心 と 舌側中央部)で行います。
プローブの種類
1. 断面が円いタイプのもの Williamsのプローブなど
2. WHOのプローブ 疫学調査用に作られたCPI用の先端が小さな球状のプローブ
3. 根分岐部用のプローブ Nabers P1N、P2Nなどで水平方向の深さも測定する。
4. 扁平、卵円形のプローブもあります。
目盛りの刻みは1mm刻みのもの、数mmごとに刻みのあるもの、判別しやすいようにカラーで色分けしてあるものなどがあります。 -
2012年07月16日 月曜日
ドライマウス
ドライマウスとは、口腔乾燥症のことです。「口が渇く」「ネバネバする」「口臭がする」様々な症状もたらすドライマウス人口は推定800万人程度いると言われています。
症状
唾液の分泌量が低下して、口の中が乾くことにより、様々な弊害が出てきます。
1. 口や舌が乾く(口腔乾燥)
口臭がする。飲み込んだり、話をすることが困難となる。虫歯や歯周病になりやすい。
2. 舌がヒリヒリ、ビリビリする(舌痛)
舌や唇がひび割れる。食事が困難になる。
3. 味がおいしくなくなる(味覚異常)
原因
1. 唾液腺に器質的変化を有する場合
シェーグレン症候群、放射線治療による唾液腺萎縮など
2. 唾液腺に器質的変化がない場合
関節リュウマチ、全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患を併発している
どんな時にドライマウスになる?
加齢、血圧降下剤や抗うつ病薬の副作用、喫煙、口呼吸、唾液腺障害、ストレス、脱水、乾燥した室内、糖尿病、高血圧症、エイズ、パーキンソン病などでドライマウスがおこります。
対処方法
人工唾液、口腔乾燥症状改善薬や保湿剤(オーラルバランスなど)や含嗽剤(うがい薬)などによる対症療法をおこないます。また、口腔機能低下によるドライマウスは口腔機能訓練が有効な場合があります。 -
2012年05月26日 土曜日
獲得被膜
獲得被膜とは、歯の表面に形成される0.05~0.8μmの薄い皮膜のことです。
■ 成り立ち
唾液由来の糖タンパクからなります。
細菌を含まないものです。
■ 取り除くには
歯ブラシでこすっても取れませんが、歯磨剤など研摩材を含んだものを使用すると取れます。
■ 役割
酸から歯面を保護する役割があります。 -
2012年05月06日 日曜日
プロービング時出血 BOP、排膿
BOPとは、歯周病の検査でポケットを測定(プロービング)するとき、出血することです。bleeding on probingの略称がBOPです。プロービング時の出血は、ポケットプローブを歯肉溝やポケット内へ軽く(15~20gの力で)挿入し、引き抜いた後(20~30秒後)の出血の有無を調べます。
・正常な歯肉の場合、出血したり排膿することはありません。炎症があると、ブラッシングやプロービングなどの軽い刺激で出血します。(出血傾向)
・さらに進行すると、自然に出血するようになります。(自然出血)
・排膿は、炎症が活動性の場合に多くみられ、歯周ポケットから自然に排膿する場合と、歯肉を圧迫して排膿する場合があります。(排膿)BOP+だと
1. 歯肉溝やポケット内に炎症があり、上皮が破壊されやすい状態、特に潰瘍状態になっていると出血します。
2. 初期の炎症状態の存在を示す指数として使われます。どのようにBOPを活用するか?
1. 歯肉に炎症がある初診時には、BOPが+に出るのは当然なので、あまり診断には役立ちません。
2. 歯周病治療が進み、再評価の段階やメインテナンスの段階で評価に用いるには、有効です。治療がまだ不十分だったり、再発している場合、BOP+になります。
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