歯周病の検査では、歯の動揺度を調べるのに、Millerの歯の動揺度の分類がよく用いられます。
Millerの歯の動揺度の分類
0度 : 生理的動揺の範囲
1度 : 唇舌方向にわずかに動揺
2度 : 唇舌方向に中等度、近遠心的にわずかに動揺
3度 : 唇舌、近遠心方向に 2 mm 以上の動揺、歯軸方向にも動揺
動揺に対する処置
動揺歯に対する処置としては、暫間固定や咬合調整を行います。
1. 暫間固定とは、動揺歯を一時的に連結固定することで咬合力を分散させ、歯周組織の安静とともに咬合の安定をはかることです。
2. 咬合調整をその後に必ず行うと良いでしょう。歯の動揺は咬合性外傷や支持組織の減少だけでなく、歯周炎の炎症自体によっても増悪されます。その場合は、スケーリング、ルートプレーニングなどで炎症を改善してから咬合調整を行います。