てんかんの治療薬(抗痙攣薬)であるフェニトインphenytoinを服用している方に、
副作用として生じる増殖性歯肉炎です。

発生機序
しかし、フェニトイン服用者のすべてに発症するわけではなく、
プラークによって生じた歯肉の炎症にフェニトインによる線維増殖が合併し、
これが修飾因子となって生じます。
プラークを取り除いて炎症が改善すると、線維増殖も改善します。
歴史
歴史的にみると、フェニトインは1938年に抗てんかん薬として使用され、
Kimball(1939),Glickman(1941)により副作用として増殖性歯肉炎が
生じることが報告されました。
なお、歯科界ではダイランチンの名で呼ばれることが多いのですが、
フェニトインの米国での市販名で有名だったからです。