急速進行性歯周炎rapidly progressive periodontitisは、侵襲性歯周炎と
言われます。
思春期から35歳頃の間に初発し、急速に進行した全顎にわたる
高度な歯周炎です。
ポケット内細菌の特徴は
Porphylomonas gingivalisが、原因菌として重要な役割をしていると
考えられています。
その他に、A.actinomycetemcomitainsおよびSpirocheteなどの
運動性の細菌が多いのを特徴としています。
急速進行性歯周炎では、ポケット内の運動性菌motileと非運動性菌nonmotileの
比率は1:1 で、運動性菌が増加
しています。
ちなみに、正常な歯肉溝内では、1:40 です。
臨床的特徴は
1. 初発の年齢は、思春期から35歳頃の間です。
2. 全顎にわたって罹患します。
3. 骨吸収がきわめて急速に進行する時期(活動期)があるが、
進行が止まったり、ゆっくりになる時期(静止期)もあります。
4. プラーク付着は症例により差があります。
5. 歯周基本治療(機械的歯面清掃、キュレッタージ、テトラサイクリン抗菌薬)
により著しく改善する症例があります。