歯科用マイクロスコープの、日本に於ける普及率は2009年の時点で全国の歯科医院数のわずか2.9%といわれています。そのような中で、私がマイクロスコープを導入している理由は大きく4つあります。
1つは治療後の予後を大きく左右する、
正確な診断が可能となるからです。
マイクロスコープを使用するとしないとでは、見える範囲が圧倒的に異なってきます。診断を誤ってしまったがために、治療後、患者さんに大きな負担をかけてしまうことを防ぐためにも、マイクロスコープを使用した精密・正確な診断が必要なのです。
2つ目は、歯の根っこの治療(根管治療)などの際に、
より正確で短時間の治療を行えるためです。
マイクロスコープを使用することで、歯の中の神経の通る管を見つけることが容易になり、より正確な治療が出来るため、治療時間の短縮につながります。
3つ目は、審美治療において、被せ物などと歯肉との境を
超精密に仕上げることができるためです。
これにより、天然の歯と区別がつかないほど自然な仕上がりを得ることができます。さらに、段差を極限まで無くして細菌が溜まりにくくすることで、歯ぐきを美しく健康に保つことも可能になるのです。
4つ目は、インプラントや歯周病などで手術を行う際に、
患者様の負担を最小限にとどめることができるためです。
できるだけ薄いメスや細い針、糸などの肉眼では扱えない特殊器具を使用するマイクロサージェリー(微細外科手術法)を行うことで、緻密で繊細な処置が行え、その結果、傷の治りも早く、傷跡も非常にきれいに治ります。
今できる最高の治療結果を求めた結果、私がいきついたのがマイクロスコープを使用したミクロの世界の歯科医療です。