2023年12月04日 月曜日
根分岐部病変の予後は
根分岐部病変とは、複数根の間にできた歯周病によって出来た病変のことです。
歯根の周りの状態や根分岐する位置などにより病変のできやすさに違いがあります。
●エナメル突起やエナメル真珠
エナメル突起といって、歯冠のエナメル質が歯根部まで伸びると、歯と歯肉の接着が悪いためにそこから汚染が侵入して炎症を起こしやすくなります。エナメル真珠はエナメル質が丸く固まったもので、同様に汚染が侵入しやすくなります。
●根分岐部の位置
根の分岐する位置が歯肉に近い上の方にあると歯周病による骨吸収がわずかでも、すぐに根分岐部の病変ができやすくなります。
予後は
根分岐部は清掃性が悪く、歯ブラシも到達が困難なため、繰り返して悪化するため、「予後不良」になる場合が多く見られます。
治療は
歯周病基本治療を行っても、清掃性が悪いため、歯周再生療法などの歯周外科治療を試みることもあります。
歯根部の周りのエナメル質を清掃性の良いように削って修正する。
周囲の骨整形をする。
歯根を分割する。
分岐部を貫通して清掃しやすくなるよう、トンネリング法を行う。