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2015年12月28日 月曜日
歯周病の原因除去を目的とした治療
歯周病の治療をするに当たってまず行うのは、歯周基本治療です。
この治療は、原因の除去を主体として、まず歯周病の進行を停止、
さらに改善をさせる治療です。
最初に、口腔内から歯周病の最大の原因であるプラークを取り除き、
清潔な口腔にする事を第一の目的としています。
歯周基本治療の内容
1. 口腔清掃指導
最も重要なので繰り返して行います。
2. スケーリング・ルートプレーニング
3. 咬合性外傷に対する治療
咬合調整は、まず強い早期接触を取り除きます。
暫間固定は、動揺が強く二次性咬合性外傷を起こしている場合に行います。
暫間補綴は、欠損歯が多い場合や審美的問題のある場合に行います。
ブラキシズム、舌習癖等の改善をします。
4. プラーク増加因子の改善
不適合修復物の改善をします。
口呼吸の改善をします。
5. 抗菌療法によるプラークコントロール
重度の歯周炎の場合に補助的に行います。 -
2015年12月21日 月曜日
歯周炎で歯肉はどうなる?
歯周炎の進行とともに、プラーク中の有害物質が歯肉へ侵入して
歯周ポケットが形成され、深くなっていきます。
炎症性細胞の出動
歯肉の炎症に伴い、歯肉の血管の浸透性が高まり、
好中球、リンパ球、プラズマ細胞が浸潤してきます。
それらの細胞は本来、生体の防御機構の役割を果たしています。
好中球やマクロファージによる貪食作用や、リンパ球、プラズマ細胞による
抗体産生などが行われ、歯肉中に侵入してきた有害物質を破壊します。
炎症性細胞は両刃の剣
これらの炎症性細胞は防御機構を持っていますが、
逆に細胞内へ取り込んだ異物を分解するはずのリソゾームなどの
分解酵素を細胞外へ放出して、コラーゲン線維などの組織を破壊して
炎症を強める作用を持っています。
歯肉線維の減少・消失
炎症性細胞の浸潤と浸出液の増加に伴い、
歯肉のコラーゲン線維は破壊され、減少・消失していきます。 -
2015年12月14日 月曜日
動揺歯の固定法
固定法の目的
重度の動揺歯など強い咬合性外傷が生じている歯を
安静にさせて、その間に咬合性外傷の治癒を図ったり、
歯周基本治療や歯周外科などの治療効果を高めて、
歯周組織の回復をします。
1. 歯を削合しない固定方法
ワイヤー結紮レジン固定法
0.25~0.30mmのステンレス線で歯を結紮して、
即時重合レジンで補強する方法です。
接着性レジン固定法
エナメルボンディングレジン固定法と言われ、
接着剤の発達によりよく用いられるようになりました。
2. 歯質を削合して行う固定法
A-sprint
歯面に連続インレー窩洞を形成してそこにワイヤーと
レジンを組み合わせて充填し、連結する方法です。
レジン製の冠やアンレーによる固定
永久固定を前提として支台歯形成を行い、
レジン製の冠やアンレーを製作して連結する方法です。
3. 可撤式床固定法
ホーレータイプ床固定法、オクルーザルスプリントなどの
方法があります。 -
2015年12月07日 月曜日
歯周治療の進め方
歯周治療でよい結果を出すには、歯周病の原因とリスク因子を丁寧に診査して、
現在の歯周組織の消失状態を正確に把握することから始めます。
特に、歯周炎の原因とその予防方法を分かりやすく説明して、
プラークコントロールを良くすることが大事です。
1. 歯周治療の動機づけと計画立案、十分な説明と理解
歯周治療の重要性を認識して頂くところから始めます。
2. 歯周基本治療
歯周基本治療は、歯周病の最大の原因であるプラークを減少させて
炎症を軽減し、歯周病の進行を阻止することが目的です。
その為には、適切な口腔清掃が重要になります。
さらに口腔清掃の妨げになるリスク因子である歯石除去、
不良修復物の除去等が必要になります。
3. 再評価、治療計画の修正
歯周基本治療が終了して、再び歯周組織検査を行うことにより、
治療の効果とこれからの治療方針の修正を行います。
もし、歯周ポケットの改善が思わしくない場合には、
歯周外科などの処置も考慮します。
改善がうまくいけばメインテナンスに移行します。
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