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2015年07月27日 月曜日
萌出性歯肉炎とは
歯が萌出する時に見られる歯肉炎です。
原因
歯の萌出が直接の原因ではありませんが、
萌出途上では対合歯との咬合接触がないため、咀嚼による自浄作用が少なく、
プラークが堆積しやすいのです。
さらに萌出中はエナメル上皮が歯肉の内縁上皮となってエナメル質と接触しており、
上皮付着の部位が広く、これが歯面から剥離して深いポケットの状態になっている
場合もあり、炎症が生じやすいのです。
これと同様のことが、萌出中の第三大臼歯(親知らず)にも良く見られます。
治療法
病理学的には、単純性歯肉炎に属し、やわらかめの歯ブラシを用いた
丁寧なブラッシングで治ります。 -
2015年07月20日 月曜日
歯根膜で歯の寿命が決まる 名古屋のコンドウ歯科
歯根膜は歯と歯槽骨をつないで咬む力を緩衝するクッションの役割を果たし、
周囲の血管から栄養分や免疫細胞を供給して外敵から歯を守る
重要な役割を持っています。
歯根膜の拡大と狭小
歯根膜は、レントゲンで見ると透過性の高い黒い線として見えます。
この部分が拡大した場合、早期接触などによ外傷性咬合により歯槽窩に
骨吸収が生じた事が疑われます。
逆に、対合歯を失って咬合機能が低下すると、歯根膜腔は、
薄く狭い状態になります。
歯根膜と歯槽硬線
エックス線写真では歯根膜の黒い線と、歯槽硬線の白い線は、
歯根の形態と湾曲度、歯槽骨の厚さ、エックス線を移す方向により見え方が変化します。
咬合性外傷以外でも歯根膜腔拡大の像を示すことがあります。
例えば、歯内・歯周病変の合併時や根尖性歯周炎の排膿路となっている場合などです。 -
2015年07月13日 月曜日
若年者の侵襲性歯周炎
若年性歯周炎は、古くから使われていた歯周症に代わる病名として
1974年にManson Lehnerによって提唱された病名です。
全身的に異常のない健康な若年者に見られる特殊な歯周炎です。
思春期(11~13歳)に初発して急速に進行し、特別に多量のプラーク付着や
修飾因子がないのに
1. 限局性若年性歯周炎
切歯と第一大臼歯に深い歯周ポケットを伴う垂直性骨吸収が生じます。
2. 広汎性または全部性若年性歯周炎
さらに全顎に及ぶものがあります。
一般に、深いポケットの形成など歯周組織破壊が進行している割には、
局所因子であるプラークや歯石の付着が少なく、歯肉の発赤や腫脹などの
炎症症状は軽度です。
切歯と第一大臼歯が最初に破壊されるのは、早期に口腔内に萌出
するためと考えられます。 -
2015年07月06日 月曜日
歯周病における咬合調整
咬合調整は、早期接触部分を削合することにより外傷性咬合を取り除き、
咬合性外傷を取り除く治療法です。
1. 咬頭嵌合位の咬合調整
最も重要な咬合調整で、最初に行います。
側方や前方運動路の調整を行った後に再チェックします。
咬頭嵌合位の調整をしっかり行えば、側方や前方運動路の調整は
比較的少なくて済みます。
2. Jankelisonの早期接触の分類と削合部位
Ⅰ級 上下顎臼歯の頬側咬頭および前歯が早期接触 : 雅楽の頬側咬頭、前歯は下顎の切縁を削る
Ⅱ級 上下顎の舌側咬頭が早期接触 : 上顎の舌側咬頭を削る
Ⅲ級 上顎舌側咬頭と下顎頬側咬頭が早期接触 : 上下顎どちらでもよいが、主に下顎の頬側咬頭を削る
3. 早期接触部の削合方法
Jankelsonの分類を基に早期接触を削合した後、必要に応じて形態修整を行い、
平面接触を点状接触にして、側方圧を減少させます。
1). 早期接触が咬耗などにより平面接触状態の場合は、
まず歯頚部寄りを削合→歯冠側部を注意深く削合して早期接触部を除きます
2). 削合した面が平面になる場合は、
より歯頚部寄りを削って曲面にします。
3). 削合後の咬頭嵌合位の接触部は、
出来るだけ咬合面中央に近くし、歯軸方向の咬合力が加わるようにします。
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