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2022年05月30日 月曜日
歯肉退縮の弊害
歯肉退縮は、歯肉がやせてきて歯が長くなってきた状態です。
そのような変化により、どのようなことが起こってくるのでしょうか。歯肉退縮の原因
歯肉退縮となってくる原因には、歯周病をはじめ様々な要因が考えられます。
1. 歯周病による炎症
2. 不適切なブラッシング
3. 歯牙の位置異常
4. 付着歯肉の不足
5. 小帯の高位付着
6. 矯正治療の影響 などです。歯肉退縮による弊害
1. 審美障害
見た目が悪くなり、歯の間の隙間が黒く見え(ブラックトライアングル)人前で笑えない状態になることもあります。
2. 知覚過敏
根元の付け根(エナメル質とセメント質の境目)は組織的に弱いため、神経に刺激が伝わりやすく知覚過敏になることがあります。
3. ブラッシング困難
歯の間に物が詰まりやすくなり、それを取り除くのがだんだん困難になります。
4. 根面の虫歯
エナメル質より根本側は、容易に虫歯できやすくなります。
5. 楔状欠損
根面の歯が楔状に削れていきます。解決方法
歯肉退縮量やパターンによる方法の違いがありますが、歯肉移植の方法があります。
根面被服術には、CTG(結合組織移植術)、FGG(遊離歯肉移植術)などが行われます。
歯の間の隙間が大きくなってくると、歯肉のカバーは困難となります。 -
2022年05月23日 月曜日
強く噛む力が害
咬み合わせの力が強いと害を及ぼすことをご存じですか。
ひょっとしたら歯ぎしりかなと思われた方も多いのではないでしょうか。咬合性外傷
咬合性外傷とは、咬み合わせる力が強すぎるために、歯周組織や歯に影響が及ぶことを言います。
歯茎や歯を支える歯槽骨、歯の摩耗や破折、アゴの関節などに問題を起こしてきます。
自分はそんなに強く噛むことはないという方でも、夜間、無意識化で歯ぎしりしていることもあります。
また、仕事などで歯を食いしばっていることもあります。咬合性外傷の症状
噛んだ時に歯が痛い
しみる、知覚過敏
歯が摩耗している
歯の破折
歯周病の急な進行
歯の動揺歯周病だと通常の噛む力でも害
歯周病で弱った歯茎になっていれば、通常の噛む力でも、歯周組織が耐えることが出来ず害が及ぶことがあります。
二次性咬合性外傷とも言います。 -
2022年05月16日 月曜日
矯正治療後のブラックトライアングル
ブラックトライアングルとは、歯肉がやせて歯の間が黒い三角形状に見えることを言います。
審美的に気になる状態です。矯正治療後の歯肉の変化
矯正治療で歯並びが整っても、なぜか歯肉が下がり歯が長くなった、歯の間の隙間が気になるといったことを聞きます。
矯正治療により何か変化が起きたのでしょうか。
1. 歯がデコボコな場合
歯が重なっていると、元々隙間があっても気が付かないことがあります。
2. 歯周病
矯正治療により歯を動かすということは、骨の吸収と新生を繰り返して移動します。歯周病のため骨の新製が上手くいかなければ歯肉がやせてしまいます。矯正治療の前には歯周病治療を行い、治療中も治療後も歯周病管理を行う必要があります。
3. 無理な方向への歯の移動
アゴの中心に歯があれば歯の周りの組織は一番安定します。しかし、歯を動かしたい位置がアゴの中心からズレれば歯周組織の量が少ない位置に来てしまいます。ブラックトライアングルを少なくしたい
矯正治療前の歯周病治療とその後の管理をしっかり行う。
もし、歯肉の量が最初から少なければ、歯周再生治療、歯肉移植などの歯周外科処置が必要です。
矯正治療理計画は、無理のないようにしましょう。 -
2022年05月09日 月曜日
1つの歯でもポケットの深さに変化
歯周ポケットは、歯と歯肉の間が病的に深くなった溝です。
ポケットの深さは、一つの歯でも測る部分によって異なります。歯周ポケットの深さ
歯周ポケットは、歯周病の炎症の広がりにより深くなります。
歯周病の精密検査を行う際には、一点ではなく、複数の部位の深さを測定します。
1つの歯を4点法や6点法で測定するのですが、プローブと言われるメモリの付いた測定の器具を使います。
ポケット測定は一か所測定したらそのまま横にずらしていき(ウォーキングプロービング)次の部位を測定します。
測定した後、その部からの出血の有無もチェックします。
根分岐部の測定には、ファーケーションプローブという、屈曲しているものを使用します。歯周ポケットの深さ
炎症、咬合などの要素により、一つの歯でも測定部分より深さが異なります。
その深さにより歯周組織の破壊の程度、ポケットからの出血による炎症の進行状態などを推測します。
歯の奥側だけ、あるいは根分岐部だけ特に深いといったことは、起こりえます。 -
2022年05月02日 月曜日
歯磨きで出血取れない
歯磨きをしっかりしているのだが出血がなかなか止まらない。
歯周病が悪化しているのか心配。歯磨き時の出血
出血するには何らかの理由があります。
1. 歯周病
歯周病でポケットが深いとブラシを丁寧に当ててもポケット内部までは到達しないのです。ポケット内の深い部分には歯周病の炎症が残り、そこからの出血が見られる場合があります。
2. ブラシの当て方
歯ブラシを力強く大きく何回も当てると、歯肉を傷つけてしまい、傷口からの出血が見られる場合があります。
適度な磨き方をしましょう。
3. 薬の影響
抗血小板薬など、血液をサラサラにする薬を飲んでいると、出血が止まりにくい場合があります。
4. 貧血
血を止めるための成分も少ないため、出血が見られる場合があります。歯茎からの出血の原因が何かを確認する必要があります。
出血は歯周病の炎症のサインでもありますが、全身的な影響、ブラシの当て方もチェックする必要があります。
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