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2011年12月31日 土曜日
ポケットの分類 歯周ポケット 名古屋市天白区コンドウ歯科
歯周ポケットとは、歯と歯肉の境目の歯肉溝が病的に深くなったものを言います。歯周病においては主要な臨床所見のひとつです。なぜなら、歯周病はこのポケットの形成を中心として、病変が現れ、進行して、周囲の組織を破壊していくからです。
◆ ポケットの分類 ◆
ポケット底部の位置を基準として分類されます。
1. 仮性ポケット
ポケット底部の位置が、エナメル-セメント境CEJにあり、炎症などによって歯肉が腫脹し、歯肉の辺縁の位置が歯冠方向に移動したために出来たポケットです。歯肉ポケットといいます。
2. 真性ポケット
ポケット底部の位置が、エナメル-セメント境CEJより根端方向へ移動する事に出来たポケットです。歯周ポケットといいます。
2-a. 骨縁上ポケット ポケット底部の位置が、歯槽骨頂より歯冠側にあるポケット
2-b. 骨縁下ポケット ポケット底部の位置が、歯槽骨頂より根端側にあるポケット -
2011年12月25日 日曜日
付着歯肉
付着歯肉は、辺縁歯肉の根尖部寄りに位置して、しっかリとした硬い歯肉の組織で出来ています。この付着歯肉の量が多ければ、その歯は、歯周病に対して抵抗力があると言われています。逆に付着歯肉の喪失により歯周病による炎症は根尖部への波及が早まり、深い歯周ポケットを形成していきます。
付着歯肉では、高い結合組織乳頭によって上皮が突出するため、その表面には丘状の小さな隆起(斑点)がみられ、小さな隆起の間は浅いくぼみとなっており、オレンジの皮に似ています。上皮表面にみられるこのくぼみをスティップリングstipplingと呼び、機械的な衝撃に対応するものと考えられています。浮腫や進行性の歯肉炎の時にはスティプリングが消失します。 -
2011年12月15日 木曜日
前歯の歯茎が痩せて物も詰まる。歯周病? 天白区コンドウ歯科回答
前歯の歯茎が痩せてきた場合、支えとなる歯根周囲の骨の量も減少してきた事が考えられます。また、歯根部は先端に行くに従って細くなるので歯の間に出来る隙間はどんどん広がっていき、食べ物もそこに詰まります。むし歯で穴があいた場合を除き、歯周病の疑いが強いです。しっかりと歯周病検査を受けましょう。
◆ 歯周病状の進行
歯周病が進行すると歯の根を支えている歯槽骨が溶かされてきます。歯と歯肉の間の歯周ポケットの深さもだんだん深くなります。歯周ポケット内には歯周病菌が繁殖し、放置するとさらに歯槽骨が溶かされ、歯周ポケットの深さはさらに増していきます。歯茎が痩せて食べ物がつまり、さらに進行すると前歯の間が広がり出っ歯になってきます。
◆ 改善方法
1. スケーリング、ブラッシング
歯周病治療によりポケットを減少させて、歯槽骨の溶けていくのを防ぎます。ポケット内は、歯周病菌増殖してが炎症を起こしており、歯槽骨も炎症により溶けていきます。それを防ぐのには、ポケット内をクリーンにするようにスケーリングにより歯石、歯垢の除去を行います。同時に再びポケット内を汚さないようにに毎日のブラッシングをしっかり行う必要があります。
2. かぶせ物による修復
人工の歯をかぶせる事によりある程度は隙間が埋まります。もし、歯周病による炎症改善が上手くいけば、矯正治療により前歯の前突感を抑えることもできます。
3. 歯肉移植
1~2本わずかな歯茎の痩せならば、上顎の裏から歯肉を移植する事により解決できます。 -
2011年12月10日 土曜日
遊離歯肉
遊離歯肉とは、歯頚部を輪状に取り囲んでいる狭い部分のことで、遊離歯肉溝free gingival grooveという境界線で付着歯肉と隔てられています。この溝は歯肉縁から0.5~1.5mm離れた位置にあり、ほぼ歯肉縁と並行して走行しています。この溝は肉眼的に確認が難しい場合もあります。
歯頚線彎曲と一致して唇舌側にみられる遊離歯肉を辺縁歯肉と呼んでいます。
歯周病で遊離歯肉に炎症が及ぶと、発赤、腫脹、出血といった症状が見られるようになれます。
天白区コンドウ歯科 -
2011年12月04日 日曜日
歯周病で歯をぬかなければいけない時 天白区コンドウ歯科
歯がグラついていても、「何とか残るものなら」と、誰でも思います。また、歯科医院でも出来ることなら何とかして抜歯を避けるような努力を惜しみません。
<グラついた歯を治す方法>
1. 歯周基本治療(プラークコントロール、スケーリングなど)の後、急性炎症が治ると、動揺していた歯は落ち着いてきます。軽度ならこれだけで済みます。
2. 基本治療が終わっても、歯周の状態が元に戻らない場合は、歯周外科などでフラップオペを行う際、歯周再生治療も併せて行います。エムドゲイン、GTR(メンブレンを用いるもの)、骨移植などの方法があります。
3. 動揺歯は、歯周病の治療の後、固定処置をして安定させます。歯の間を接着剤で固定するエナメルポンディング、かぶせてつなぐ連結冠などの方法があります。
<抜歯を決断しなければいけない時>
歯垢(プラーク)の中の歯周病菌によって歯槽骨の大部分が溶かされた状態まで症状が進行してしまい、どのような治療を行っても症状の改善が期待できない場合は、残念ながら歯を抜く処置をしなければいけません。歯が横揺れだけでなく、上下に動く時は、根の先端の歯槽骨まで溶けていることが想像されます。もし放置すれば、他の歯の歯周組織にも悪影響を与えてしまうために被害が広がってしまいます。また、溶けた歯槽骨も修復できず、インプラントやブリッジ、義歯による処置を難しくします。重度歯周病治療の限界を超えた場合には、抜歯という苦渋の選択により、お口全体の健康を守ることが大切です。
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