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2014年12月29日 月曜日
キュレット型スケーラー 名古屋市 コンドウ歯科
スケーリングとルートプレーニングの両方に最も広く用いられています。
特に、歯肉縁下の歯石除去やプレーニングに適しています。
ユニバーサルタイプとグレーシータイプがあります。
ユニバーサルタイプ(両刃式)
両刃式で刃部の内面(face)がスケーラーの主軸に直角になっています。
キュレット型スケーラーの原型でありますが、
大臼歯の遠心面に85~95°の適切な角度で刃を接するのが難しいという欠点があります。
現在は、大まかなスケーリングに用いられています。
グレーシータイプ(片刃式)
1930年代にC.H.GraceyとHu-Friedy社が協力して、
非外科的に各根面の歯肉縁下スケーリング・ルートプレーニングを行いやすく考案しました。
片刃式で両頭7本セットから成り、部位によって使い分けることにより、
刃部を各根面に適切な角度(約85°)で接触して操作できます。
刃は内側面にのみあり、外側面にはないので使用部位を選択して使います。 -
2014年12月22日 月曜日
歯周基本治療として行うその他の治療
歯周病は、まず原因除去療法である歯周基本治療を行います。
歯周病原因菌の除去は、プラークや歯石の除去、ブラッシングなどでプラークコントロールをします。
その他の治療とは
1. 保存不可能な歯の抜歯
その判断は、歯周再評価を基に慎重に行います。
重度の歯周炎で他の歯に支障を及ぼす場合には早期に抜歯します。
咬合に関与している場合には、インプラントなどで咬合を確立してからの抜歯を考えます。
2. 虫歯の治療、歯内療法(根管治療)
スケーリングやブラッシング指導と並行して行います。
必要なら仮歯や仮の義歯の作成もします。
3. 不適合修復物の除去
マージンや隣接部の不適合な場合には、プラークがたまり易くなります。
豊隆の不良により食物の流れが悪く歯肉辺縁部に炎症を起こしやすくなります。
4. 知覚過敏処置
ブラッシングに支障をきすので治療します。
歯根が露出することによりしみる場合には、歯肉移植などの処置も考えます。 -
2014年12月15日 月曜日
歯周組織に生じると思われる免疫反応による組織破壊
1. 体液性免疫反応による組織破壊
慢性歯肉炎や歯周炎では、多数のプラズマ細胞が出現しており、
抗体(主にIgG、他にIgA、IgM)を産生し、組織中に侵入した
抗原と反応し(抗原抗体反応)、免疫複合体を作ります。
これは補体を活性化し、好中球を遊走させ、集合させます。(走化性)
好中球はこの複合体を貪食しますが、
その過程でリソゾーム酵素を放出し、コラーゲン線維などの組織を破壊します。
さらに白血球も破壊され、炎症が長期化します。
2. 細胞性免疫反応による組織破壊
慢性歯肉炎や歯周炎では、マクロファージの抗原処理により
T細胞が活性化され、サイトカインを産生します。
サイトカインは多くの因子を含んでおり、炎症性細胞の遊走促進、
細胞毒性を有して線維芽細胞を変性させたり、破骨細胞活性化因子を有、
し歯周組織を破壊します。 -
2014年12月08日 月曜日
咀嚼運動と嚥下運動
咀嚼運動
口腔全体の総合作用で行われ、条件反射に基づく複雑な神経筋機構の運動です。
歯(歯根膜)、舌、頬、口唇などから中枢への情報、上下顎咬合状態、
過去に習得した習慣などに大きく影響を受けます。
咀嚼時の上下の歯の接触は、咬頭嵌合位(中心咬合位)を中心に側方位や前方位で起こり、
後方接触位(中心位)で起こることはほとんどありません。
嚥下運動
先天的に備わっている反射運動で、
1. 貯留した唾液の嚥下(空嚥下ともいい、睡眠中にも生じる)と、
2. 咀嚼の最終段階としての食べ物や水などの嚥下
に区別されています。
嚥下時には上下の歯が接触します。
従って、睡眠中でも唾液の嚥下時に上下の歯が接触します。
嚥下時の接触の多くは、咬頭嵌合位で生じるますが、
唾液の嚥下時には後方位で摂食することもあります。 -
2014年12月01日 月曜日
免疫反応と歯周組織破壊
免疫反応は生体の防御機構の一つであると同時に、
生体にとって有害な反応ともなります。
免疫反応は免疫系細胞の働きによるものであり、外来異物と認識したものに対し特異的な機能を持ち、
その異物を中和したり破壊したりします。
これらの異物は抗原と呼ばれ、宿主自身のものと異なるタンパクあるいは多糖類で、
細菌の構成成分、ウイルス、細菌産生物、外来(移植)の組織や赤血球などです。
歯周病において生じる免疫反応は、プラーク中の細菌由来物質が抗原となり生じます。
抗原侵入による免疫反応と歯周組織
1. 異物の生体内侵入
2. マクロファージによる抗原処理
3. T細胞とB細胞の抗原認識と活性化
4. T細胞の分裂増殖、機能分化、サイトカイン(生理活性物質)の放出
5. B細胞のプラズマ細胞化と抗体産生
6. 免疫状態の完成
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