-
2015年01月26日 月曜日
糖尿病の方の歯周炎
糖尿病は歯周炎の初発因子ではありませんが、
全身の重要な修飾因子(リスクファクター)です。
糖尿病が歯周病を進行させるメカニズムは解明されつつあります。
糖尿病によって生じる「末梢血管障害」、「免疫機能障害」などが
関与して修飾すると考えられています。
一般に糖尿病になると感染を起こしやすくなり、
特に糖尿病の治療が十分でなく病気が進行している時期(活性期)には
その傾向が強くなり、歯周炎の修飾因子として大きな役割をします。
例えば、歯周膿瘍が生じやすくなります。
一方、糖尿病がコントロールされている場合や軽度の糖尿病の場合には、
歯周病の発症、病変の進行などに対して大きな影響はありません。
すなわち、糖尿病のコントロールが悪い場合、プラークコントロールが悪い場合に
糖尿病は歯周炎の重要なリスクファクターとして働きます。 -
2015年01月19日 月曜日
安静位と安静空隙 歯周病 名古屋 コンドウ歯科
安静位とは
座位または立位で頭を垂直にして、肉体的、精神的にくつろぎ、
安静にした鬨の下顎の位置のことです。
安静空隙
安静位から咬頭嵌合位までの距離を安静空隙と言います。
通常切歯で測定しており、
平均1.7mm前後ですが、個人差が大きいと言われます。
ブラキシズムの患者の中には、筋が常に緊張して安静位が不安定であったり、
安静空隙がほとんど存在しない場合もあります。
歯に磨耗が見られて咬合が低くなっている場合には、
安静空隙が非常に大きくなっていることもあります。
顎位を観察する一つの目安となります。 -
2015年01月12日 月曜日
歯周病で歯肉が腫れた
歯周病は慢性の経過をたどることが多いですが、歯肉が急に腫れて痛むこともあります。
急性歯肉膿瘍、急性歯周膿瘍と呼ばれ、P急発などとも言われています。
「膿瘍」は細菌感染による化膿性の炎症で、細菌が歯肉や唇部歯周組織に侵入して
増殖したものです。
病因
歯周ポケット内細菌が、ポケット上皮の損傷したところから侵入し、
組織の防御機構を破って増殖して生じます。
発病しやすいのは、
1. 深いポケット、特に骨縁下ポケットや根分岐部病変のある歯へ咬合性外傷が加わったり、
ポケット内へ食べ物や異物が入り込んだ場合。
2. 風邪や糖尿病などによって防御機構が低下した場合。
3. 深いポケットのある歯に矯正力が加わった場合。
4. 歯根が破折(垂直破折)している場合など。
検査と診断
自発痛や咬合痛があり、膿瘍は急に発現し、時に発熱や不快感を伴います。
ポケットが深く、6~10mm以上あることが多い。
治療
基本的には、排膿させて、抗菌薬の投与を行い細菌の増殖を抑えます。
排膿は、切開とポケットからの二つのルートがあります。 -
2015年01月05日 月曜日
キュレット型スケーラーの使用方法
歯周基本治療では、プラークコントロールとスケーリングが大切です。
キュレット型スケーラーは歯石を取り除くのに適しており、超音波スケーラーと共に
良く使われます。
使用方法
スケーラーの刃が根面と接する角度を約90度に保ち、
pull strokeで動かします。
スケーラーを引く方向は、主に歯軸方向(垂直)ですが、
水平方向や斜め方向に行うこともあります。
両刃式のユニバーサルタイプは大臼歯の遠心面に90度で当てるのが困難ですが、
KKキュレットは外側刃を用いると90度に当てることが出来ます。
一方、片刃式のグレーシーキュレットではNo13,14が大臼歯遠心面専用に設計されています。
a. 水平方向へのpull stroke
これはキュレットをポケットの底部に挿入したのち、歯冠側に引いて歯石を取り除く方法です。
歯石は歯周ポケット外へ引き出され、ポケット底部に押し込むことが少なくて済みます。
b. 水平方向へのpull stroke
根面に沿って水平方向にストロークします。
ポケット底部に有効で、垂直方向と組み合わせて使います。
ブログ
カテゴリ一覧
最近のブログ記事
月別アーカイブ
-
2024年 (26)
-
2023年 (52)
-
2022年 (52)
-
2021年 (52)
-
2020年 (52)
-
2019年 (52)
-
2018年 (53)
-
2017年 (51)
-
2016年 (52)
-
2015年 (50)
-
2014年 (52)
-
2013年 (52)
-
2012年 (57)
-
2011年 (49)