-
2016年11月28日 月曜日
歯肉の下側の歯石取り
歯石には、外側に見えている「歯肉縁上歯石」と、歯肉の中に入り込んでいる
「歯肉縁下歯石」があります。
どう違うか
1. 歯肉縁上歯石
白色から黄白色で比較的柔らかい歯石です。
しかしプラークが石灰化しているので、歯ブラシでは取り除くことが出来ません。
2. 歯肉縁下歯石
黒褐色で歯肉の内側のポケットの中に形成された歯石です。
歯肉縁上歯石と比較してかなり硬く、歯面にしっかり付着しているため除去が困難です。
歯肉縁下歯石には縁下プラークが付着しており、極めて為害性が強く歯周炎を悪化させていきます。
どのように取り除くか
スケーリングで除去します。
超音波スケーラー、ハンドスケーラーで取り除いていきます。
特に、縁下歯石はグレーシーキュレットと言われる歯面にフィットするように角度のつけてある
ハンドスケーラーを使うと、細かいところまで取り除けます。
前歯、奥歯によって、また歯面の部位によって何本かの種類があり
砥石で常にシャープニングして使用します。 -
2016年11月21日 月曜日
歯周病で前歯が飛び出て歯の間に隙間ができてしまいました
歯周病で歯が病的移動をしてくることがあります。
その歯だけに目が行き、何とかならないかと悩んでしまうこともあります。
よく考えると、以前から罹っていた歯周病や奥歯の欠損が関係している事が
多いのです。
なぜ前歯が飛びててくるのか
歯は骨に直接くっついているわけではなく、歯根膜の歯根膜繊維という
骨と連結する組織が存在します。
それが歯周炎による炎症により破壊され、重度になると歯の周りの歯槽骨も溶けてしまいます。
すると、糸の切れた凧のように今まであった位置から離れてしまいます。
これが歯周病による「病的移動」です。
どこに移動するのか
口唇、舌、頬粘膜、咬合などの力のバランスの取れた位置に移動します。
歯肉に腫れ、骨の吸収があれば、そこから遠ざかる方向に移動します。
歯周病により、奥歯も前歯も前方に倒れる傾向があります。
もし、奥歯に欠損があれば、奥歯はさらに少しずつ倒れて咬み合わせが低くなります。
すると前歯が前に飛び出てくるのです。
下の前歯に押されて上の前歯が前方に飛び出ると、
歯列弓が広がるために歯の間に隙間ができてくるのです。 -
2016年11月14日 月曜日
骨粗鬆症が歯周病に与える影響
骨粗鬆症になると、骨密度が低下して骨質が悪くなり骨折の危険性が増します。
アゴの骨も全身の骨と同じように骨密度が低下します。
骨粗鬆症と歯周病の関係
最近の報告で、骨粗鬆症の方に、歯周炎の炎症が加わると、その炎症が軽度であっても
強度の骨吸収が起こってくることが明らかになりました。
これは、歯周病が軽いと油断していると、気が付いた時には、
かなり進行した歯周病になってしまうということです。
では、どのように事に注意すればよいのでしょう
1. 歯周病の治療を行い、歯肉から出血しないように定期健診で管理する。
2. 日頃のブラッシング励行でプラークコントロールを徹底的にする。
3. 骨粗鬆症の治療を受ける。同時に、ビタミンD、カルシウム、日光、運動といった
骨によい影響を与える習慣をつける。骨質に関係するコラーゲンも注目されています。
偏食や極端なダイエット、喫煙や過度の飲酒も避け、生活習慣に気を配りましょう。
4. 女性ホルモン(エストロゲン)が骨の新陳代謝に関わっているため、
特に50代以降の女性は注意を要します。歯周病で歯を失い、義歯になっても
アゴの骨が減っているために合わない入れ歯で苦しむケースもあります。 -
2016年11月07日 月曜日
タバコは歯周病の大敵です
タバコを吸っている人は、歯周病に関しても問題が起こってきます。
歯が汚れる・・・それだけではありません。
タバコの弊害
1. タバコの「ヤニ」は、タールが歯に付着したものです。
歯ブラシで、なかなか取れず、またタバコを吸うとすぐに汚れが付いてきます。
タールには、およそ60種類の発がん性物質が含まれています。さらに
歯の表面がザラザラするため、プラークが付着して歯周病のリスクが増します。
歯科医院でクリーニングすれば綺麗になります。
2. 「ニコチン」は毒性は強く、害虫駆除に使う農薬に匹敵するほどです。
さらにニコチンは依存性があり、なかなか禁煙するのが大変です。
粘膜の血管を収縮させ栄養分の供給が不十分となります。
歯肉からの出血は少なくなるので、進行していても歯周病の発見が遅れます。
免疫機能も抑制され、歯周病菌に抵抗する能力が低下します。
3. タバコの煙には、一酸化炭素が含まれ、酸素が十分に供給されなくなります。
4. 歯肉へのメラニン色素の沈着があります。見た感じ歯肉が黒く見えます。
喫煙者の歯肉・歯の状態
1. 歯肉の辺縁部に線維性肥厚が見られる。
2. 重症でも歯肉の発赤、出血、腫脹が目立たない。
3. 歯面のタール着色が強い。
4. 歯肉にメラニン色素沈着が見られる。
perio Blog
カテゴリ一覧
最近のブログ記事
月別アーカイブ
-
2024年 (26)
-
2023年 (52)
-
2022年 (52)
-
2021年 (52)
-
2020年 (52)
-
2019年 (52)
-
2018年 (53)
-
2017年 (51)
-
2016年 (52)
-
2015年 (50)
-
2014年 (52)
-
2013年 (52)
-
2012年 (57)
-
2011年 (49)