2012年04月19日 木曜日
歯周病のリスクファクター 名古屋市コンドウ歯科
歯周病(歯肉炎と歯周炎)の原因は、歯肉に炎症を初発させる「初発因子」と、炎症を生じやすくしたり、炎症を増悪させる「リスクファクター」に分類されます。
歯周病を初発させるのは、多くの研究から、「プラーク中の細菌とその生産物質」であることが明らかになってきました。
すなわち、プラークが歯周病を引き起こすもっとも重要な因子で、「初発因子」と言われています。
これに対して、プラーク以外の「炎症性因子」(歯列の凸凹している叢生、口呼吸、歯の形態異常など)は、プラーク細菌を増殖させたり、プラークを取り除きにくくしたり、細菌叢を変化させて、プラークによって初発した歯肉炎や歯周炎を増悪させます。これを「修飾因子」といい、最近では、「リスクファクター」と呼んでいます。
■ リスクファクターの種類 ■
A. プラーク増加因子
1. 食物の因子
軟かい、粘着性の食べ物はお口に停滞しやすいです。
2. 口腔内環境因子(清掃困難化因子)
歯石、歯列不正(叢生など)、口呼吸、歯冠・歯肉の形態異常、付着歯肉の狭小、小帯の異状、不良補綴物、食片圧入などは、ブラッシングを困難にして清掃不良になりやすくします。
3. 歯周ポケット
歯周ポケットの中を清掃するのは難しく、重度に深くなるほどより困難になります。
4. 口腔清掃の知識不足
口腔清掃の方法、タイミング、その部に最適な清掃道具などの知識が必要です。
B. 外傷性因子
外傷性咬合は、歯軋りや食いしばりなどの異常な咬合力により、歯周組織に咬合性外傷を引き起こします。
C. 全身性因子
全身性因子は、プラークに対する生体の反応に差を生じ、歯周組織破壊の進行に影響を与えます。