咬合調整は、早期接触部分を削合することにより外傷性咬合を取り除き、
咬合性外傷を取り除く治療法です。
1. 咬頭嵌合位の咬合調整
最も重要な咬合調整で、最初に行います。
側方や前方運動路の調整を行った後に再チェックします。
咬頭嵌合位の調整をしっかり行えば、側方や前方運動路の調整は
比較的少なくて済みます。
2. Jankelisonの早期接触の分類と削合部位
Ⅰ級 上下顎臼歯の頬側咬頭および前歯が早期接触 : 雅楽の頬側咬頭、前歯は下顎の切縁を削る
Ⅱ級 上下顎の舌側咬頭が早期接触 : 上顎の舌側咬頭を削る
Ⅲ級 上顎舌側咬頭と下顎頬側咬頭が早期接触 : 上下顎どちらでもよいが、主に下顎の頬側咬頭を削る
3. 早期接触部の削合方法
Jankelsonの分類を基に早期接触を削合した後、必要に応じて形態修整を行い、
平面接触を点状接触にして、側方圧を減少させます。
1). 早期接触が咬耗などにより平面接触状態の場合は、
まず歯頚部寄りを削合→歯冠側部を注意深く削合して早期接触部を除きます
2). 削合した面が平面になる場合は、
より歯頚部寄りを削って曲面にします。
3). 削合後の咬頭嵌合位の接触部は、
出来るだけ咬合面中央に近くし、歯軸方向の咬合力が加わるようにします。