歯槽骨の吸収は炎症を伴う歯周病においては、
ポケットの形成とともにその疾患の程度を判定するうえで
重要な臨床所見となります。
歯槽骨頂部の吸収形態
1. 水平性骨吸収
X線写真上で両隣在歯のCEJを結んだ仮想線に対して
吸収した歯槽骨縁が平行に吸収している場合を言います。
多数歯にわたり歯槽骨頂の位置がほぼ均等に低くなっている状態で
どの歯にも同じ原因が同じように加わって生じるものと考えられています。
2. 垂直性吸収
X線写真上で両隣在歯のCEJを結んだ仮想線に対して吸収した歯槽骨縁が
角度をなしている場合を言います。
原因としては、プラークか゛主ですが、早期接触やブラキシズムといった外傷性咬合、
食片圧入などが合併して見られることもしばしばあります。
このタイプの骨吸収形態は、一か所に限局する異常な咬合圧が加わった時に生じます。