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2015年06月15日 月曜日
根分岐部病変の治療法
多数根ではその分岐部に歯周病が進行してしまうと処置が難しく、
炎症を繰り返す事もしばしば見受けられます。根分岐部病変の治療法は、大きく分けて2つがあります。
1. 歯根保存療法
2. 歯根分離療法
病変が比較的軽度の場合には、保存療法を行います。
さらにGTR(guided tissue regeneration)法や
エナメルマトリックスタンパク質(エムドゲイン)を用いる方法で
結合組織性付着を狙った再生療法も行われています。
一方、病変が進行している(2度の重症、3度)場合、
根分割療法、すなわち歯根を分割して処理する治療法が多くなります。 -
2015年06月08日 月曜日
咬合性外傷による疼痛
咬合性外傷とは、咬み合わせによって引き起こされる歯や歯周組織の障害のことです。
組織の許容範囲を超えるとを超えると歯周組織は障害をうけます。
どのような場合に疼痛を感じるか
早期接触、咬合力負担の大きい修復物、矯正装置、
食片圧入などによって強い咬合性外傷が生じた場合には、
疼痛を感じることがあります。
さらに、急性歯周膿瘍では、咬合性外傷を合併していることが多く、
これら外傷を引き起こす原因である早期接触など外傷性咬合を取り除き、
安静を得ることにより疼痛を和らげます。
治療内容
咬合調整 咬み合わせを調整して負担の軽減をします。
形態修整 歯冠形態を修正することにより、咬合時の接触を和らげます。
暫間固定 動揺歯を固定することにより負担を軽くします。
補綴物の調整 補綴物の形態、咬合接触などの調整をします。
ナイトガード 無意識下の過大な咬合力の軽減をします。
暫間義歯 残存歯の保護を考えます。 -
2015年06月01日 月曜日
ルートプレーニングからポケット洗浄
ルートプレーニングは、根面歯石を取り除いた後に、根面を滑沢にして
再び歯石やプラークが付着するのを防ぐための処置です。
歯石除去の仕上げ
ポケット内は直視できないため、キュレットの歯が根面に接触する感覚 (硬さ、摩擦音、滑沢度) と
刃部によって除去される物質 (歯石や軟化したセメント質がない) から、
ルートプレーニングの完了を判定します。
不十分な部位は、再度処置をして、
仕上げに軽い力で根面をプレーニング (滑沢化) します。
ポケット内の洗浄とその後の説明
ポケット内を再度超音波またはエアースケーラーで洗浄し、
ブラッシングをご家庭で徹底するよう説明します。
術後には知覚過敏を生じる可能性があり、
その場合には冷水を避けるようにして、ブラッシングは丁寧にします。 -
2015年05月25日 月曜日
キュレット型スケーラーによるスケーリング・ルートプレーニング
歯肉縁下の歯石を取り除くのには、キュレット型スケーラーを主体として、
超音波やエアースケーラーを補助として用います。
歯石と汚染セメント質を取り除き根面を滑沢にして仕上げます。
SRPの方法
1. 刃を根面に約90°に接触させ、モーションを小さく、プルストロークします。
ポケット底部で刃が根面に80~90°に接するように向きを変えます。
支持点を安定させ、その角度でしっかりと力を入れてプルストロークし、
歯石と汚染セメント質を除去します。
2. 刃と根面の接触状態を指先で感知しながら操作します。
根面を直視できない場合、刃が根面に接触する状態を指先で感知し、
歯石や軟化したセメント質の存在を探りながら操作します。
3. 隣接面は頬側と舌側、頬・舌側は近心と遠心の両方から操作し、
ポケット全体を処理します。 -
2015年05月18日 月曜日
免疫反応による歯周組織破壊
歯周病における歯周組織の破壊は、免疫反応が関与しています。
免疫反応は生体の重要な防御機構の一つですが、
同時に生体にとって有害な反応にもなります。
免疫反応は免疫系細胞の働きによるものであり、
外来異物と認識したものに対し特異的な機能を持ち、
その異物を中和したり破壊したりします。
これらの異物は抗原と呼ばれ、宿主自身のものと異なるタンパクあるいは多糖類で、
細菌の構成成分、ウイルス、細菌産生物、外来(移植)の組織や赤血球などです。
歯周病において生じる免疫反応は、プラーク中の細菌由来物質が、抗原となり
生じます。
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