根分岐部病変とは、歯周病などで奥歯の根の間できた病巣の事です。歯周炎や歯髄疾患の病変が,多根歯の根間中隔に波及した状態の事を指します。おもに上顎の大臼歯、下顎の大臼歯、上顎の小臼歯の歯根の分岐している所にみられます。根分岐部病変は,歯周基本治療では治癒しにくく、病変の程度により治療法が明確に異なります。外傷性咬合や歯周-歯内病変の関与の有無も調べる必要があります。
【分類】
分岐部専用のファーケンション プローブや通常の歯周プローブを用いてエックス線写真を参考にしながら、進行度を 3 段階に分けます。
(Lindhe & Nyman の分類)
1 度:水平的な歯周組織破壊が歯の幅径の 1/3 未満。
2 度:水平的な歯周組織破壊が歯の幅径の 1/3 を超えるが、根分岐部を歯周プローブが貫通しない。
3 度:完全に根分岐部の付着が破壊され、頬舌的あるいは近遠心的に歯周プローブが貫通するもの。