糖尿病患者は歯周病になりやすく、さらに歯周病を悪化させることが
これまでの研究で示されています。
すなわち、「糖尿病は歯周病のリスクファクター」です。
一方、最近は歯周病が糖尿病に与える影響について研究が行われ、
歯周病が糖尿病を悪化させ、「糖尿病のリスクファクター」となる可能性が
高いことが示されています。
歯周病と糖尿病は双方向性に影響があります。
糖尿病が歯周病に与える影響
a. 糖尿病になると歯周病になりやすい
1型糖尿病 フィンランドと日本の研究では、健常者より歯周病患者が多い。
2型糖尿病 米国ピマインディアンの調査では、糖尿病の発生率が2.6%高い。
b. 糖尿病は歯周病を悪化させる
糖尿病の罹患期間が5年を超えると、非罹患者に比べアタッチメントロスが大きく、
2型糖尿病患者では2年後に骨吸収が多い。
さらに血糖コントロールが悪いと骨吸収のリスクがより高い。
一方、血糖コントロールが良いと、歯周炎のリスクは
健常者と差がないと報告されています。