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    2016年07月04日 月曜日

    垂直性骨吸収はどうして起こる?

    歯槽骨の垂直性吸収は、X線写真上で両隣在歯の
    セメント・エナメルジャンクションCEJを結んだ仮想線に対して、
    吸収した歯槽骨縁が角度をなしている場合
    を言います。
    慢性歯周炎の場合は、多くは歯槽骨は水平的に吸収していきます。
    しかし垂直性吸収の場合には、様々な要素が加わります。
    原因としては、プラークが主に関与するわけですが、
    1. 早期接触やブラキシズムといった外傷性咬合
    2. 食片圧入が合併していることもしばしばあります。
    すなわち、垂直性吸収は、
    一か所に限局する異常な咬合圧が加わった時に起こります。
    予後
    長期的な予後を見ると、垂直性吸収は歯を失う危険性が増し、
    予後不良となります。
    治療
    プラークによる炎症の除去と、咬合圧による力のコントロールが必要になります。

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    2016年06月27日 月曜日

    歯周ポケットの深さ

    ポケットの深さは、歯肉辺縁を基準としてポケット底までの深さを測ります。
    1. 歯肉が退縮している場合、ポケットが浅ければ歯周病が軽いと言えるのでしょうか?
    歯周組織の量が減少して歯肉退縮していれば、すでに進行してしまった歯周病が
    留まっているとも考えられます。
    ポケットが浅ければ、プラークがポケット内に入り込む量が少なくて済み、
    コントロールしやすいかもしれません。しかしそれだけではなく、
    角化歯肉がある程度ないとブラシを当てた時に痛みがあり上手く磨けません。
    従ってポケットの深さだけで歯周病の程度はわかりません。
    2. ポケットが深いと問題があるのでしょうか?
    ポケット内にプラークや歯石がたまり易いため、ポケット内に炎症が起き
    歯周病の巣となる可能性があります。
    また、歯ブラシが内部まで届かないため益々汚れがたまり易くなります。
    3. 歯周ポケットの深さは歯の面によって違う
    一本の歯の表、裏、間のポケットはそれぞれ深さが一定ではありません。
    炎症の強い部位はポケットが深く、歯槽骨の吸収が引き侵されている部分でも深くなります。
    1本の歯につき、6点、4点などのポケットを測定して検査します。
     

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    2016年06月20日 月曜日

    歯肉退縮をどう診るか

    歯周病になり、歯肉が痩せてきて根元が見えてくることがあります。
    そのことを歯肉退縮と言います。
    歯肉退縮量
    セメント・エナメル境CEJや補綴のマージンから歯肉辺縁までの距離を測り
    歯肉退縮量が何mmと表します。
    歯周病の進行度と歯周組織喪失の関係は
    歯周組織の喪失量を知るには、ポケットの深さと歯肉退縮量を合わせて考慮する必要があります。
    歯周ポケットが浅くても、歯肉退縮量が多ければトータルで考えると歯周組織量がかなり失われていることになります。
    一方、ポケットが深く歯肉退縮量がほとんどない場合は、ポケットが浅くなると歯根露出を招く可能性があります。
    歯根露出しやすいタイプとは
    歯肉が薄い、骨が薄い場合には、歯周病で炎症が深部に波及した場合、
    容易に歯周組織を失うことになります。
    逆に、歯肉が厚く、しかも角化歯肉の幅があり、歯の周りの骨の厚みもある場合には、
    簡単には歯周組織を失わな和ないので、歯根露出しにくいタイプと言えます。

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    2016年06月13日 月曜日

    歯周病の診査はどのようなことを調べるのでしょうか

    歯周病を診断するにあたって、主訴、全身疾患の有無、食習慣、
    服薬情報を参考にしながら、口腔全体を診査して行きます。
    診査項目
    1. 歯の動揺度
    2. 歯肉の炎症の程度と広がり
    3. プラーク、歯石の付着状態
    4. 歯肉退縮量と付着歯肉の幅
    5. 歯周ポケットの深さ
    6. ポケット測定後の出血の有無
    7. 根分岐部病変
    8. コンタクトポイントの緩みがないか
    9. 歯列全体の咬合関係や外傷性咬合の有無
    10. 歯肉・歯槽骨の厚さ
    などの項目をレントゲン、ポケット探針、測定ゲージ等を用いて
    一か所ずつ詳細に調べて診断します。
    歯周病原細菌の種類や数なども併せて調べることもあります。

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    2016年06月07日 火曜日

    歯周病の細菌学、免疫学について

    歯周病の特徴
    歯周病は、その主因が細菌であると同時に、
    細菌などに対する生体側の防御作用によって成り立っています。
    そのため、細菌学、免疫学、生化学検査を行うことによって
    歯周病の病態を明らかにできると考えられています。
    歯周病り進行はアタッチメントロスが起こらない静止期と
    アタッチメントロスが急速に起きる活動期が交互に繰り返しながら
    進行していくと考えられています。
    このため、活動期と静止期がどのようにして移行するのかを突き止めようと
    様々な臨床検査が行われています。
    細菌学検査
    ポケット内の細菌は、探針、ペーパーポイントなどを使って採取したものを塗抹します。
    無染色、グラム染色、好酸染色などが行われます。
    歯肉炎では、グラム陽性菌が多く検出されのす。
    歯周炎担ってポケットが深くなるにつれ、グラム陰性菌が多くなってきます。
    免疫学検査
    好中球、マクロファージの食作用、遊走能などに関連した検査です。

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