2011年12月04日 日曜日
歯周病で歯をぬかなければいけない時 天白区コンドウ歯科
歯がグラついていても、「何とか残るものなら」と、誰でも思います。また、歯科医院でも出来ることなら何とかして抜歯を避けるような努力を惜しみません。
<グラついた歯を治す方法>
1. 歯周基本治療(プラークコントロール、スケーリングなど)の後、急性炎症が治ると、動揺していた歯は落ち着いてきます。軽度ならこれだけで済みます。
2. 基本治療が終わっても、歯周の状態が元に戻らない場合は、歯周外科などでフラップオペを行う際、歯周再生治療も併せて行います。エムドゲイン、GTR(メンブレンを用いるもの)、骨移植などの方法があります。
3. 動揺歯は、歯周病の治療の後、固定処置をして安定させます。歯の間を接着剤で固定するエナメルポンディング、かぶせてつなぐ連結冠などの方法があります。
<抜歯を決断しなければいけない時>
歯垢(プラーク)の中の歯周病菌によって歯槽骨の大部分が溶かされた状態まで症状が進行してしまい、どのような治療を行っても症状の改善が期待できない場合は、残念ながら歯を抜く処置をしなければいけません。歯が横揺れだけでなく、上下に動く時は、根の先端の歯槽骨まで溶けていることが想像されます。もし放置すれば、他の歯の歯周組織にも悪影響を与えてしまうために被害が広がってしまいます。また、溶けた歯槽骨も修復できず、インプラントやブリッジ、義歯による処置を難しくします。重度歯周病治療の限界を超えた場合には、抜歯という苦渋の選択により、お口全体の健康を守ることが大切です。