2015年11月23日 月曜日
付着歯肉の幅と清掃性
付着歯肉の幅とは、角化歯肉の幅(歯肉辺縁から歯肉粘膜境までの距離)から
歯周ポケット(または歯肉溝)の深さを引いた値のことです。
幅の目安
歯肉退縮や小帯の発達により付着歯肉の幅が1mm以下になると通常
ブラッシングによる清掃が難しくなり、歯周の健康を保つのに不利となります。
ただし、1mm以下でも口腔清掃の方法次第では、健康を保てる場合もあるので、
歯周外科に移行する必要性の判断は慎重にします。
付着歯肉の幅は部位により異なる
正常な場合でも幅はかなり異なります。
上顎切歯、特に側切歯は最も幅が広く、3~5mm
下顎犬歯、第二大臼歯は狭く、1~2mm
歯肉粘膜境の判定
1. 肉眼的には、
歯肉は表面が角化し薄いピンク色、
歯槽粘膜は角化していないため、血管が透けて見えるので赤色
歯肉に炎症がみられる場合には判定しづらい。
2. 引っ張り検査
口唇や頬粘膜を手で引っ張ると粘膜は可動性があるため引っ張られて動く。
付着歯肉は動かない。
3. ヨードグリセリン塗布
粘膜は茶褐色に染まる。