歯周病がある場合、詰めたり、かぶせたりする歯冠修復は、
次のようなことに注意します。
1. 清掃性を考慮する。
修復物のマージンの位置は磨きにくい歯頚部や隣接縁下部などは避け、
適合性の良いものにします。
歯冠の形態は、歯頚部にプラークが残りやすい強いカウンツァーは避けます。
逆に豊隆が少なすぎると食物が歯肉に直性当たるので適度な豊隆となるようにします。
2. 食片圧入に注意する。
対合歯の咬頭が隣接面に当たったり、咬合面形態が悪く食物が隣接面に圧入される
歯冠形態を避けます。接触点の位置と強さを調整します。
もし、動揺が大きく、食事のたびに隣接面が押し広げられる心場合がある場合、
連結して安定させることも行います。
3. 咬合性外傷を避ける。
咬合面の形態と咬合する面積は、歯根の負担度を考慮して作成します。
咬合運動路を考え、咬合接触点の位置、咬合面形態、
咬合する面積を調整していきます。
対合歯との接触関係が強ければ、咬合性外傷を引き起こし、
歯槽骨吸収による動揺という展開になってしまいます。