マイクロスコープによる

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    2013年09月23日 月曜日

    歯根破折による歯周組織の破壊

    外力などが加わり、不運にも歯根が破折することがあります。
    歯根が破折した場合、歯周病と同じような歯茎の状態になります。
    歯茎が赤くなったり腫れたりして、しっかり噛めない、噛むと痛いなどの症状となります。

    歯根破折の分類
    1. 亀裂 = 初期
    破折しているが、マイクロスコープで観察しても間隙は見られず、破折線は白色や黒色の線として見られる。
    2. 不完全破折 = 中期
    歯根の一部のみに破折が生じている状態で、歯根は一体を維持している。破折線は離開しておらず、亀裂となっている場合が多い。
    3. 完全破折 = 進行期
    破折線が歯頚部から根尖あるいはその近傍を通って反対側の歯頚部まで連続している状態である。
    破折線は亀裂となっている場合から、間隙が開いて歯根が二片に分離している状態まで様々である。

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    2013年09月16日 月曜日

    知らないうちに歯周病は進行する

    歯磨きをしっかりして表面には汚れが付いていないようなのですが、実は内部で歯周病が進行していることがあります。
    内部で歯周病が進行する理由
    歯周ポケットが3mm以上になるとポケット内には歯肉縁下プラークが付着増加し、深部組織の破壊を引き起こしてくる危険性が高くなります。
    特に、ポケットが深くなると、為害性の強い嫌気性グラム陰性菌や運動性のある細菌(スピロヘータなどの歯周病原性のある細菌)が増加します。
    進行しないための治療
    これらの有害菌を取り除き、再び増殖できなくするためにポケットを浅くすることが極めて重要です。
    1. 歯肉縁上プラークの除去
    2. 口腔衛生を困難にする因子の除去
    歯石の除去、不良修復物(辺縁があっていない、清掃しにくい形態)の改善、口呼吸の改善、歯列不正の改善、歯肉の形態異常の改善など
    3. 歯周ポケットを浅くする
    歯肉縁下歯石・プラークの除去、歯周外科によるポケットの除去

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    2013年09月09日 月曜日

    歯ブラシの補助清掃具

    歯ブラシ以外の口腔清掃用具を「補助的清掃用具」と言います。
    歯周病により歯間乳頭が退縮して歯間部に大きな空隙が出来たり、歯が欠損してブリッジや義歯などの補綴物を装着するようになると、歯ブラシだけでは清掃が不十分に部位が生じてきます。

    清掃が不十分になりやすいのは
    1. 歯間隣接面
    2. 孤立歯
    3. 最後臼歯の遠心部(歯の奥側)
    4. ブリッジのポンティック部
    5. 義歯の鉤歯部(クラスプのかかる歯)などです。

    補助的清掃用具には
    1. デンタルフロス  ひも状のタイプ、柄付きタイプがあります。
    2. 歯間ブラシ 小さいものから大きいものまでサイズがあります。
    3. ラバーチップ(歯間部用ラバー刺激子)
    4. トゥースピック(歯間部用改良楊枝)
    5. タフトブラシ

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    2013年09月02日 月曜日

    歯周病再発の危険性

    歯周病の初発因子は、プラーク細菌です。従ってプラークを完全に取り除いていれば、歯肉炎や歯周炎といった歯周病を再発することはないと考えられます。
    しかし、お口の中にプラーク細菌が全く存在しない状態を維持することは不可能であり、プラークを取り残して時間が経過すれば、石灰化して歯石も形成されるし、再び歯肉炎が起こり歯周炎へと進行する可能性があります。
    また、ポケットの修復は「上皮性付着」と言って、炎症によって上皮が剥離して再びポケットができやすい修復状態の場合が多いのです。
    再発防止の対策
    1. プラークコントロールの継続的な取り組みをする。
    治療が終了しても、口腔清掃指導によるブラッシングの方法を忘れないで実行します。すでに歯肉が退縮して歯根が露出したり、市の間の歯肉乳頭部が退縮して歯冠部のすき間が大きくなっている場合は、通常よりもブラッシングが困難になり、時間をかけて歯みがきを行う必要があります。
    2. メインテナンスを忘れないようにする。
    定期的なメインテナンスは、歯周炎再発のリスクを減らすことが出来ます。特に重症の歯周炎や歯の本数が少ないような場合、メインテナンスにより歯磨きで取り除くことの困難な部分の清掃もできるので効果的です。

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    2013年08月19日 月曜日

    歯周組織の破壊状態の検査

    歯周病治療で大切なことは、歯周病の現在の状態(歯周組織の破壊状態)を知り、原因(修飾するリスク因子も含め)を調べ、治療方針を立てることです。肉眼的に見た感じだけでは、外部の状態しか把握できないので、様々な検査をして調べます。
    1. 歯肉の検査
    歯肉の炎症状態を中心に検査します。
    色の変化 健康な歯肉は引き締まったピンク色をしていますが、これが赤色を増し、慢性化すると暗赤色から赤紫色になります。
    形態、硬さの変化、歯肉辺縁の位置 健康な歯肉は引き締まっていて硬いが、炎症を起こすと腫脹して軟かく浮腫状になります。
    スティップリングの消失 スティップリングというミカンの表面の細かい凹凸状のものが、炎症により消失します。
    出血、BOP、排膿 炎症があるとブラッシングの時に軽い刺激でも出血しやすくなります。さらに進行すると自然に出血するようになります。BOPではポケット検査の時、内部に炎症があると出血してきます。排膿は活動性の炎症の時に見られます。
    2. 歯周ポケットの検査とアタッチメントレベル
    ポケット検査は歯周病の状態を知るのに重要です。
    歯周組織の破壊状態を知ることが出来ます。
    ポケットプローブと呼ばれる目盛りのついた針を使います。
    ポケットの深さの測定、ポケット底部の位置(アタッチメントレベル)、根面の形態、歯肉縁下プラークや歯石などを調べます。
    3. 歯槽骨、歯根膜の検査
    エックス線写真によって調べます。歯槽骨の水平性吸収、垂直性吸収、歯槽硬線の消失などを観察します。
    4. 根分岐部病変の検査
    2根以上の根分岐部に真性ポケットが形成されている場合を根分岐部の病変と言います。エックス線写真を参考にファーケーション プローブを分岐部に挿入して調べます。
    5. 動揺度の検査
    歯を支えている歯周組織の量と質によって変化します。

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