マイクロスコープによる

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    2016年04月04日 月曜日

    歯肉からの出血

    歯周病が著しく進行した場合には、自然出血があります。
    しかし、多くの場合には、ブラッシングや硬い食べ物を噛むときに
    誘発されて出血します。
    歯肉からの出血
    ポケット内からの出血が多いのですが、炎症が進行した歯周組織では、
    ポケットの上皮部に潰瘍が形成され、その結果として上皮下の
    毛細血管網を創傷し、出血をきたします。
    従いまして、ポケット内からの出血は、その部の歯周組織に炎症が存在することを意味します。
    プロービング時の出血
    歯周病の病変は、一般的には歯肉縁部より根端側方向に進行していきます。
    つまり、歯肉に存在する炎症は、ポケットの浅い部より深いポケット底部へと波及します。
    プロービングに出血することをBOPと言い、ポケット内の出血を検査することで、
    炎症の波及度を知ることが出来ます。
    歯周ポケットの深さとBOPを検査することは歯周病の基本的な検査の一つです。

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    2016年03月28日 月曜日

    プラークは歯肉縁下にも

    プラーク(歯垢)は、天然歯や人工修復物などに付着形成される
    細菌及びその生産物の集塊です。
    歯肉縁下プラークの種類
    1. 歯肉縁下プラークは歯肉縁上にあるプラークの延長で、
    グラム陽性菌を主体とした根面に付着する付着性プラークと
    2. 歯肉溝やポケット上皮に緩く付着、あるいは浮遊の状態にあるグラム陰性嫌気性の球菌、
    スピロヘータあるいは桿菌を主体とした非付着性プラークに分けられます。
    その特徴
    歯肉縁上プラークと比較して、嫌気性菌が多く、為害性の強い毒素や
    酵素を生産するばかりではなく、免疫学的生体反応を高めると言われています。
    1. 歯肉縁下プラークは歯肉縁上プラークの存在なくしては形成されません。
    2. 浸出液、根面の形態やポケットの深さなど、ポケット内の環境に左右されやすい。
    3. ポケット内は酸素が少なくね浸出液からの高タンパク質で低糖質の栄養が供給されるため、
    嫌気性菌が増殖しやすい環境となります。
    4. 浅いポケットの場合には、歯肉縁上プラークとさほどの差はありません。
    連鎖球菌類25%、放線菌25%、嫌気性のグラム陰性菌25%
    5. 深いポケットの場合、 嫌気性のグラム陰性嫌気性菌が75%程度を占めるようになります。

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    2016年03月21日 月曜日

    歯周病が進むと歯並びが悪くなる

    歯の移動は、健全な歯周組織で支えられている歯においては、
    矯正治療で行われているように弱い矯正力を長時間加えることによって
    生じます。
    歯周病の方の歯の移動は、
    生理的な位置を保っている歯のバランスが歯周病により
    破壊されることによって生じる「病的な歯の移動」です。
    このような思わしくない歯の移動の原因は、
    1. 歯周組織の支持力の低下、喪失
    歯周病による炎症や咬合性外傷があると歯を支えている歯槽骨が吸収し、
    歯周組織本来の支持機能を発揮できなくなります。
    2. 歯に加わる異常な力
    歯ぎしり、異常嚥下癖、舌や口唇の習癖などが絶えず加わると、
    歯の移動を生じることがあります。
    症状
    前歯の離開、前突感、挺出
    奥歯の歯間離開など
    歯の喪失による傾斜、歯間離開、挺出、捻転

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    2016年03月14日 月曜日

    歯周組織の破壊はどのようにして進むのでしょうか

    歯周炎で歯周ポケットが形成され、歯槽骨をはじめとする歯を支持する組織が
    だんだん失われていく過程を説明します。
    歯周ポケットの形成
    上皮層の破壊と、より根尖側での上皮の再増殖が起こり、
    ポケットが形成されます。
    ポケットの形成は、付着上皮細胞間隙の拡大、細胞同士の機械的結合の
    喪失によって始まり、亀裂が深部に進行するに伴ってポケットはより深くなっていきます。
    歯槽骨の吸収
    リンパ球や形質細胞の浸潤が拡大すると、これらの細胞のための空隙が必要になり、
    歯槽骨が吸収されます。
    骨が吸収されたスペースには、血管が新生され、リンパ球や形質細胞で満たされた
    肉芽組織が形成されます。
    さらなる歯周組織の破壊
    この肉芽内に存在する細胞が、組織や骨をさらに分解するマトリックスメタロプロティナーゼ、
    タンパク分解酵素やサイトカインを生産します。
    微生物は宿主に有害な物質を生産し続け、宿主はこれらの産物に対する
    果てしない免疫応答を続けます。
    ポケットは深くなり、肉芽組織は拡大し、骨や歯根膜は失われ、
    最終的には歯の支持組織が破壊されて、歯は脱落します。

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    2016年03月08日 火曜日

    口腔内写真による診査

    口腔内写真は、初診の診査や、歯周病の再評価など様々な時に
    視覚的な状態の変化を記録し、以前の状態との比較を行い
    病状の改善、悪化を見るのに適しています。
    写真検査の特徴
    歯周病の診査では、ポケットの深さ、プロービングの出血、アタッチメントレベル
    といった数値で評価できる診査と、
    歯肉の形態、歯根の露出の状態、歯肉の色といった評価できないものがあります。
    後者の項目についての記録には、写真で記録するのが適しています。
    メリット
    患者様への説明や動機づけに使うことが出来ます。
    直接鏡で見ることが出来ない部位、プラーク付着の状況などを視覚に訴えることが出来ます。
    さらに口腔内清掃や歯周病治療により口腔内の状況がどのように変化してきたかを
    段階的に振り返ることが出来ます。
    方法
    口腔内写真撮影用のカメラは、マクロ撮影用で、リングストロボや左右にストロボを備えたものです。
    専用に反射ミラーで内側や側面を撮影します。
    正面、右側方、左側方、上の咬合面、下の咬合面の5枚を基本として、
    斜め下方からの咬み合わせ、側面からの咬み合わせ、チェックしておきたい部位を
    写します。
    後々の比較のため、一定の方向から写すようにします。

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