2013年04月01日 月曜日
垂直性骨吸収
歯周病になり、歯肉炎が進み歯周炎になると歯槽骨が吸収してきます。
歯肉炎では歯肉に炎症が限局していますが、歯周炎になるとさらに奥まで炎症が進みポケットが深くなるだけではなく歯槽骨も溶けてきます。
歯槽骨が溶けるパターンは、水平性と垂直性に分かれます。
垂直性骨吸収とは
・ 骨吸収が特定の部位に限局して進行し、骨が垂直(楔状)に吸収したものです。
・ 骨縁下ポケットの部位の歯槽骨の吸収タイプです。
・ 炎症の他に咬合性外傷や食片圧入が関与している場合が多く見受けられます。
・ 垂直性吸収は、歯槽骨の幅が広い部位で生じやすく、幅の狭い部位では水平性吸収になる場合が多いです。
Glickmanの分類
垂直性吸収は、Glickmanの分類があり、残存している骨の壁面の数により分けられます。
1. 3壁性 骨欠損が3つの骨壁に囲まれている。垂直性骨欠損の底部に多い。治療により骨再生が生じる可能性が高い。
2. 2壁性 骨欠損が2つの骨壁に囲まれている。骨再生の可能性もある。
3. 1壁性 骨欠損に骨壁が1つしかないもの。骨の再生が生じにくい。
4. 4壁性 歯根を骨欠損がぐるりと取り囲むもの。実際には種々のタイプが組み合わさって出現する。骨欠損の歯冠側は1壁性、底部は2、3壁性のことも多い。