前歯の歯茎が痩せてきた場合、支えとなる歯根周囲の骨の量も減少してきた事が考えられます。また、歯根部は先端に行くに従って細くなるので歯の間に出来る隙間はどんどん広がっていき、食べ物もそこに詰まります。むし歯で穴があいた場合を除き、歯周病の疑いが強いです。しっかりと歯周病検査を受けましょう。
◆ 歯周病状の進行
歯周病が進行すると歯の根を支えている歯槽骨が溶かされてきます。歯と歯肉の間の歯周ポケットの深さもだんだん深くなります。歯周ポケット内には歯周病菌が繁殖し、放置するとさらに歯槽骨が溶かされ、歯周ポケットの深さはさらに増していきます。歯茎が痩せて食べ物がつまり、さらに進行すると前歯の間が広がり出っ歯になってきます。
◆ 改善方法
1. スケーリング、ブラッシング
歯周病治療によりポケットを減少させて、歯槽骨の溶けていくのを防ぎます。ポケット内は、歯周病菌増殖してが炎症を起こしており、歯槽骨も炎症により溶けていきます。それを防ぐのには、ポケット内をクリーンにするようにスケーリングにより歯石、歯垢の除去を行います。同時に再びポケット内を汚さないようにに毎日のブラッシングをしっかり行う必要があります。
2. かぶせ物による修復
人工の歯をかぶせる事によりある程度は隙間が埋まります。もし、歯周病による炎症改善が上手くいけば、矯正治療により前歯の前突感を抑えることもできます。
3. 歯肉移植
1~2本わずかな歯茎の痩せならば、上顎の裏から歯肉を移植する事により解決できます。