-
2013年08月05日 月曜日
歯周組織と歯の咬合性外傷の症状
咬合性外傷は、異常な咬合力や強い側方圧によって歯周組織、特に歯根膜や歯槽骨に生じる外傷性の病変のことです。
歯根膜の圧迫部の変性や壊死、歯槽骨の吸収などが生じます。
すでに歯周炎になっている歯に咬合性外傷が合併すると、歯周炎を急速に進行させてしまいます。
歯周組織と口腔粘膜に生じる症状
1. 歯の動揺の増加
2. 歯の病的移動、傾斜、挺出
3. 深い骨縁下ポケットの形成
4. 打診痛や咀嚼痛
5. 高度の歯周炎(歯周膿瘍の形成など)
6. 頬、唇、舌の歯列圧迫
歯や歯髄に生じる症状
1. 高度の咬耗、局所的に異常咬耗
2. 歯髄の変性、知覚過敏の発生
エックス線写真に生じる症状
1. 垂直性骨吸収
2. 歯根膜の拡大(歯頚部または歯根全周)
3. 歯槽硬線の消失
4. 根分岐部病変
5. 歯根の吸収 -
2013年07月29日 月曜日
歯の動揺度測定方法
歯周病などで歯がグラグラしてきた時、その動揺度の測定します。
ピンセットによる測定方法
歯の動揺度の測定には、一般的にピンセットを用います。
前歯部では切縁を挟み、臼歯部では咬合面の小窩に先端を押し当てて動かし、その時の力の強さと歯の動き具合で測定をします。
機能的動揺度検査方法
指先を歯の唇面手軽く当てがい咬合させ、その時に上下の歯が接触して動揺する状態を触診する方法です。
早期接触などの検査をする方法です。動揺度の分類でよく使われるのが、Millerの動揺度判定基準です。
0度(生理的動揺) 0.2mm以下で、ほとんど動くと感じない。
1度(軽度の動揺) 唇舌側方向にわずかに動く。約0.5mm動く。(0.2~1.0mmの範囲)
2度(中等度の動揺) 近遠心方向にも動く。唇舌側的には約1mm以上動く。(1.0~2.0mmの範囲)
3度(高度の動揺) 唇舌側的に2mm以上で、垂直方向(歯軸方向)にも動く。ペリオテストによる測定方法
歯を打診して測定する方法です。
打診子を0.25秒の間隔で16回打診して、打診子が歯面に接触している接触時間を測定してその平均値で動揺度を測ります。 -
2013年07月22日 月曜日
歯周病の方の矯正治療
歯列矯正は、装置をはめるのでブラッシングしにくく、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。また、歯周病の方が矯正治療する場合は、歯周病がより悪化しやすくなります。
歯周病を放置したまま矯正治療をすると
1. 歯並びを整える際、歯を押す力のかかる側の骨が溶け、逆に歯が引っ張られる歯の側の骨が添加されます。そこに歯周病の炎症があると骨がうまく添加されません。
2. それは、歯の周りの骨が溶けたままになるという事=歯肉が痩せることです。歯の間のすき間が目立ち空隙ができます。この空隙をブラックトライアングルと呼びます。
3. ひどい場合は、歯が動揺してきます。
4. 歯列矯正した歯が後戻りしやすくなります。
矯正治療をスムーズに進めるには
1. 歯周病の基本治療(プラークコントロール、スケーリングなど)を行います。
2. 矯正治療中も歯周病のコントロールを行います。
3. ご家庭で矯正装置の周りを丁寧にブラッシングします。 -
2013年07月16日 火曜日
歯周炎の症状
抜歯になる原因として、歯周炎が多く見受けられる。しかし、その症状ははっきりしないこともあり、最後はグラついてきて抜歯になるケースが多い。そこで次にあげる項目に心当たりがあれば歯周炎の疑いがもたれるので、早期に歯周病の検査を受けたほうが良いと思われる。
歯周炎の症状
1. 歯肉に関する症状
歯肉の炎症:歯肉が赤い、腫れる、出血する。
歯肉の退縮:歯根の露出、歯肉が痩せて物が詰まる。
歯周ポケットの形成:プラークが歯根部に侵入して炎症を起こす。
アタッチメントロスの発生:歯にしっかりくっついていたはず歯肉が剥がれてくる。
膿が出る
2. 歯根膜、歯槽骨に関する症状
歯がグラついてくる。
歯の病的な移動:歯に隙間が出てきたり、出っ歯になってくる。
根分岐部病変:奥歯ら歯根の間に歯周病の病巣ができると難治性です。
歯槽骨の吸収:歯を支えている骨が溶けてくる。
3. その他の症状
口臭が強くなる。
知覚過敏になる。 -
2013年07月08日 月曜日
歯周病の歯がグラついて抜けた
「歯周病だとわかっていたが、あまり痛みもなかったので放置していたら、とうとう抜けてしまった。」という話を時々聞きます。
「どうせ抜けるのだから、それまで歯を持たせよう。」とお考えのあなた、
それは、後々困ることになりますよ。歯周病の特徴として、
1. 痛みがなくても進行していく。
2. だんだん歯がグラついてくる。
3. 経過が長いので、気になっても歯医者に行くきっかけがつかめない。
などが挙げられます。
もし、定期健診などで、お口の中をお手入れしていれば、もっと早く対処ができたのではないかと思われます。もし、自然に歯が抜けるまで放置していたら、
1. 歯の周りの歯槽骨という骨ばかりか、根の先にあるアゴの骨までなくなってしまう。
2. 隣の歯の骨もつられて溶けている。
3. 支えの骨まで溶けてしまうので、噛み合わせや歯並びが悪くなる。
4. 歯の周りの炎症を起こしている部分から、血管を通して全身に歯周病菌やその毒素が流れる。
そのため、思わぬ全身の病気(糖尿病、骨粗しょう症、アルツハイマー病、心臓疾患など)と関係してくる。
など、弊害が多いことがお分かりかと思います。
perio Blog
カテゴリ一覧
カレンダー
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | ||||
4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
最近のブログ記事
月別アーカイブ
-
2024年 (26)
-
2023年 (52)
-
2022年 (52)
-
2021年 (52)
-
2020年 (52)
-
2019年 (52)
-
2018年 (53)
-
2017年 (51)
-
2016年 (52)
-
2015年 (50)
-
2014年 (52)
-
2013年 (52)
-
2012年 (57)
-
2011年 (49)