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2011年08月28日 日曜日
歯周病検査ってどんな事をするの?
歯周病かどうかの検査には、いろいろな種類があます。しっかり検査を受け、歯周病なら治療を、OKなら歯周病予防に努めましょう。
1. 歯周ポケット検査
歯周ポケットの深さの検査は、「プローベ」という細い針に溝が切ってある器具を使用します。このプローベを使って、歯の周りに沿って歯周ポケットの深さを計っていきます。正常では、1~2mmですのでそれ以上だと異常です。6mm異常だとプラーク、歯石の除去だけでは、治療が難しくなります。2. 出血の検査
プローベを用いて深さと同時に、ポケット内からの出血を調べます。出血があるという事は、炎症が進行していると考えられます。3. 動揺度検査
歯槽骨が溶け、歯根膜線維が断裂してくると歯が動いてきます。急性炎症を起こしている時は、動揺が強くなります。歯槽骨が根尖部まで溶けると、上下に動きます。、4. 噛み合わせの検査
歯周病により歯肉、歯根膜、セメント質、歯槽骨に異常が出てくると、噛み合わせが乱れます。特に炎症が強く起こっている部位の歯は、挺出(飛び出てくる事)してきます。また、歯の間が離開してきます。5. 歯周病菌の検査
歯周病菌は簡易検査で、歯肉縁下プラーク中のPorphyromonas gingivalis、Treponema denticola及び Tannerella forsythiaの3菌種を検出する事が出来ます。また、位相差顕微鏡で数やある程度の菌の種類を観察できます。詳しく歯周病菌の種類の特定をするには、専門の検査機関に外注で出すので日数がかかります。
6. レントゲン検査
歯の周りの骨の状態は、内部なのでレントゲンを撮影して調べます。骨の吸収があれば歯周病を疑います。7. 口腔内写真
口腔内写真は、状態の変化を経年的に調べるのに役立ちます。正面、左側、右側、上の噛む面、下の噛む面 の5枚程度を写します。8. 歯磨きの状態のチェック
プラークを赤く染色します。歯周病の局所原因であるプラークは、しっかり除去したいですね。9.全身状態、生活習慣などを含めた問診
歯周病は免疫力が低下した時、かかり易くなります。糖尿病、喫煙、食生活、ストレスなどと歯周病との関係については多くの報告があります。 -
2011年08月26日 金曜日
エムドゲイン
エムドゲインは、スウェーデンのビオラ社で開発された新しいブタ歯胚組織使用歯周組織再生用材料です。
エムドゲインの主成分である「エナメルマトリックスデリバティブEMD」は、子供の頃、歯が生えてくる時に重要な働きをするたん白質の一種です。現在の科学水準に基づく高い安全性確保の下で、幼若ブタの歯の芽である歯胚から抽出精製したものです。
歯周組織を回復させるための歯周外科手術の際、エムドゲインを手術部位に塗布します。【適応症】
歯周ポケットの深さが6mm以上、X線写真上で深さ4mm以上、幅2mm以上の垂直性骨欠損(根分岐部を除く)を有する中等度又は重度の歯周炎の歯周外科手術の際に、露出された歯根面上に補助的に局所適用します。【術式】
1. 深い歯周ポケット、セメント質と歯根膜、歯槽骨の欠損状態のチェック
2. 局所麻酔
3. 歯肉溝内切開
4. 軟部組織の剥離、歯肉弁形成
5. 歯根面の徹底的清掃(肉芽組織の除去、スケーリング、ルートプレーニングなど)
6. 歯根表面の酸処理
7. 清掃した歯根面へのエムドゲイン ゲル溶液の塗布
8. 縫合※ 歯周再生治療が行えるかどうかは、歯周病の程度や健康状態によっても異なりますので、よくご相談して下さい。
※ 手術後のメインテナンスも大切です。口の中の衛生状態を担当医に定期的に検査してもらうことをお勧めします。 -
2011年08月25日 木曜日
歯磨きを一生懸命やっているのに歯周病が治らない?
ブラッシングを一生懸命やれば、歯周病が治ると思っていませんか?
歯科医院で、歯石を取ってもらえば、治療完了と思っていませんか?
この考えには、ちょっと無理があります。【ブラッシングだけで歯周病は治らない】
歯周病のごく初期の段階では、歯磨きだけでかなり効果があります。しかし歯ブラシの毛先はポケットの深さ2ミリまでしか到達しないことが実験の結果わかりました。歯周病が進行してポケットが深くなるとブラシが到達せず、磨き切れていない部分が出来ます。
2ミリ以上の深さになると、歯周病専用の器具(スケーラー)を使ってポケット内を掃除して、消毒しなければ細菌を除去できません。
さらに、4ミリを超えてしまった場合は、メスにより歯肉を切開して、健康な歯肉の状態に近づける手術が必要です。【歯石除去(スケーリング)だけで歯周病は治らない】
歯石を除去しても、プラークが再び付いてしまえば、歯周病は予防できません。
プラーク中の歯周病菌は、嫌気状態(空気に触れない状態)を好むため、歯と歯ぐきの間の歯周ポケットと呼ばれる溝の中や、歯並びが悪い歯の間、そしてかぶせ物の隙間などで繁殖します。歯石除去した後は、プラークが再び付かないようにブラッシングをしましょう。
歯石は歯の表面に唾液中のカルシウム成分や血液成分が石のようになって硬く付着したもので、歯石自体は細菌ではありません。しかし、歯石の表面は、凸凹して細菌プラークが付きやすくなります。歯石除去(スケーリング)は、歯の表面を滑らかにして、プラークを着きにくくするために行うのです。
また、進行した重症の歯周病では、歯の周りの組織が破壊され、原因のプラークがなくなっても元の状態に戻らなくなります。
早めの予防と、毎日の歯磨きが大事です。 -
2011年08月23日 火曜日
歯周炎
歯周炎とは、炎症が歯肉だけではなく、さらに深部の歯槽骨にまで進んだものを言います。
歯肉の炎症による出血、腫れを特徴とする歯肉炎がさらに進み、歯を支えている歯槽骨にまで破壊が進むため、歯がぐらぐらしてきて、歯が長く出っ歯に見えるようになります。歯周ポケットは深くなり、さらに歯周病菌がたまり易くなり、口臭も強くなります。歯周炎の症状
1. 歯肉が、ぶよぶよと腫れ、退縮(歯肉がやせる)する。
2. ブラッシングで出血や膿がでる。
3. 歯と歯の間が広がり、食べ物もよく詰まる。
4. 歯肉が退縮して、歯が長く見える。出っ歯になる。
5. 炎症はさらに進み、ポケットは深くなり 深部の歯垢中の細菌は毒性が強く骨(歯槽骨)を破壊し、溶かす。
6. 歯がぐらぐらになり、やがて抜ける。歯周炎治療
1. プラークコントロール
2. スケーリング&ルートプレーニング
3. 不適合な詰め物かぶせ物のやりかえ、連結冠
4. 噛み合わせを治す
5. 歯ぎしりの治療
6. 薬による歯周内科の治療
7. 歯周外科、歯周再生療法
8. 生活習慣、食生活の改善 -
2011年08月22日 月曜日
歯肉炎
歯肉炎とは、プラークなどが原因で、歯肉に炎症が起こる症状で歯周病の中で初期の段階のものです。
歯肉に炎症が起きて赤くは腫れたり、出血したりしますが、まだ歯槽骨までは影響が及んでいません。特に痛みがないため気づかれないことが多いようです。また、歯肉炎が起こると同時に歯と歯肉の間にある溝(歯周ポケット)が深くなります。歯周ポケットが深くなると空気が少なくなるため、毒性の強い細菌が繁殖するため、炎症が広がり進行していきます。
この状態を放置して、歯槽骨まで影響が及ぶ「歯周炎」になると元に戻りません。
まだ歯肉炎なら、歯垢や歯石の除去とプラークコントロールなどで回復する事が出来ます。適切な治療と正しいブラッシングを行いましょう。歯肉炎の種類
1. 単純性歯肉炎
2. 複雑性歯肉炎
3. 妊娠性歯肉炎
4. 急性壊死性潰瘍性歯肉炎
5. 慢性剥離性歯肉炎
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