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2015年02月23日 月曜日
歯周病で動く歯の固定
動揺歯を固定する目的
1. 二次性咬合外傷の除去および高度な歯の動揺の防止
歯周組織の支持力がすでに著しく失われていて、炎症の改善や咬合調整を行っても、
二次性咬合外傷の発現を防げない場合に固定をします。
重度の歯の動揺や歯根膜の拡大などの咬合性外傷の症状が取り除けない場合には、
長期間にわたって二次性咬合性外傷の発現を防ぐ目的で永久固定をします。
2. 咬合機能の回復と安定および審美性の回復
歯の動揺が強く、咀嚼機能が著しく低下している場合には、
咀嚼機能を回復して咬合を長期間にわたり安定させるために固定をします。
前歯では審美性の回復も含めて行います。
3. 歯の病的移動の防止
支持力の低下が高度になると、咬合力や舌・口唇の力のわずかなバランスの狂いにより
歯が移動してしまう場合があります。このような病的移動を防止する
目的で固定をします。 -
2015年02月16日 月曜日
侵襲性歯周炎の特徴
侵襲性歯周炎は、1999年に米国歯周病学会が中心となって発表した分類で、
全身的な健康なものに歯周組織破壊が急速に進行する歯周炎です。
aggressive periodontitisを日本語に翻訳したものです。
内容的には、「急性破壊性歯周炎」と呼ぶような疾患です。
1. 侵襲性歯周炎の特徴(全例に見られる特徴)
1) 歯周組織破壊が急速に進行する。
(アタッチメントロスと歯槽骨吸収)
2) 全身的には健康である。
(歯周炎のリスクファクターとなる全身疾患はない。)
2. その他の特徴(すべての症例に認められるわけではない)
1) 家族に類似した重度の歯周秒がみられる。
2) 10~30歳で発症することが多い。
3) 病状進行に対してプラークの付着量が少ない。
4) A.actinomycetemcomitans, P.gingivalisの存在比率が多い。
5) 生体防御機能、免疫応答に異常が認められる。(好中球、マクロファージなど) -
2015年02月09日 月曜日
プラーク抑制薬
種々の薬剤が研究されてきたが、プラークコントロールの効果が高く副作用がなく、
長期間毎日使用して安全と考えられている薬剤は、まだ開発されていません。
毎日の歯磨きによる刷掃でプラークコントロールすることが主流と考えられています。
効果がある薬剤
0.2%クロルヘキシジンは、プラーク抑制効果が他の薬剤よりも高いことが認められています。
しかし、プラーク抑制のメカニズムが明確でなく、長期間使用すると味覚障害、
舌や歯の着色、黒毛舌などの副作用が出現する可能性があります。
日本では産婦人科で副作用(ショック)が報告されたため、0.2%のものは
粘膜(口腔も含む)への使用が禁止されています。
現在、0.001%のものが用いられていますが、
その分効果は低くなっています。 -
2015年02月02日 月曜日
歯根分割して歯周病の歯を保存
根分割療法とは、歯根を根分岐部で分割して治療する方法で、
分割した根(1~2根)を除去する「根切除術」と、
両方とも保存する「根分割保存法」があります。
1. 根切除術(ルートリセクションroot resection)
歯根を切除する治療法という意味で、多根歯の1根または2根を切断し除去して
根分岐部病変を完全に消滅させ、局所の清掃性を高めることを目的としています。
a. 根切断術root amputation(歯根切除)
歯冠部は切断せず病変の重度な歯根のみを分岐部で切断し、除去する治療法です。
適応症は、多根歯の1根のみに高度な骨吸収があり、その歯根が
歯肉の炎症の改善や歯周ポケット除去の障害となっている。さらに
その根を除去した後、残存する歯根のみで咬合機能を十分に果たすことです。
b. 根分割切除術hemisectionとtrisection(根分割抜去)
根分岐部で歯根を歯冠と共に分割して病変の進んだ1根または2根を除去し、
根分岐部を消滅させ、残った歯根を長期保存しようとする治療法です。
適応症は、3度や2度の高度な根分岐部病変で、
特に一方の歯根の歯周組織破壊が進行して保存が難しい場合です。
2. 根分割保存術root separation(歯根分離)
根分岐部で歯冠と共に歯根を分割して、両方の歯根とも保存する治療法です。 -
2015年01月19日 月曜日
安静位と安静空隙 歯周病 名古屋 コンドウ歯科
安静位とは
座位または立位で頭を垂直にして、肉体的、精神的にくつろぎ、
安静にした鬨の下顎の位置のことです。
安静空隙
安静位から咬頭嵌合位までの距離を安静空隙と言います。
通常切歯で測定しており、
平均1.7mm前後ですが、個人差が大きいと言われます。
ブラキシズムの患者の中には、筋が常に緊張して安静位が不安定であったり、
安静空隙がほとんど存在しない場合もあります。
歯に磨耗が見られて咬合が低くなっている場合には、
安静空隙が非常に大きくなっていることもあります。
顎位を観察する一つの目安となります。
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