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2014年12月08日 月曜日
咀嚼運動と嚥下運動
咀嚼運動
口腔全体の総合作用で行われ、条件反射に基づく複雑な神経筋機構の運動です。
歯(歯根膜)、舌、頬、口唇などから中枢への情報、上下顎咬合状態、
過去に習得した習慣などに大きく影響を受けます。
咀嚼時の上下の歯の接触は、咬頭嵌合位(中心咬合位)を中心に側方位や前方位で起こり、
後方接触位(中心位)で起こることはほとんどありません。
嚥下運動
先天的に備わっている反射運動で、
1. 貯留した唾液の嚥下(空嚥下ともいい、睡眠中にも生じる)と、
2. 咀嚼の最終段階としての食べ物や水などの嚥下
に区別されています。
嚥下時には上下の歯が接触します。
従って、睡眠中でも唾液の嚥下時に上下の歯が接触します。
嚥下時の接触の多くは、咬頭嵌合位で生じるますが、
唾液の嚥下時には後方位で摂食することもあります。 -
2014年12月01日 月曜日
免疫反応と歯周組織破壊
免疫反応は生体の防御機構の一つであると同時に、
生体にとって有害な反応ともなります。
免疫反応は免疫系細胞の働きによるものであり、外来異物と認識したものに対し特異的な機能を持ち、
その異物を中和したり破壊したりします。
これらの異物は抗原と呼ばれ、宿主自身のものと異なるタンパクあるいは多糖類で、
細菌の構成成分、ウイルス、細菌産生物、外来(移植)の組織や赤血球などです。
歯周病において生じる免疫反応は、プラーク中の細菌由来物質が抗原となり生じます。
抗原侵入による免疫反応と歯周組織
1. 異物の生体内侵入
2. マクロファージによる抗原処理
3. T細胞とB細胞の抗原認識と活性化
4. T細胞の分裂増殖、機能分化、サイトカイン(生理活性物質)の放出
5. B細胞のプラズマ細胞化と抗体産生
6. 免疫状態の完成 -
2014年11月24日 月曜日
歯周外科で用いる道具 名古屋市 コンドウ歯科
歯周外科では、歯周組織に使う道具ばかりではなく、歯の形態修整や
器具を挿入しやすくするリトラクターなどの器具も使います。
1. ペリオプローブ
15mmで1mm刻みのプローブが使いやすい。ファーケーション プローブ 等も使います。
手術を始める時にボーンサウンディングに使いますが、歯肉の幅や長さを測るのにも使います。
2. ミラー
顕微鏡を用いる時、表面反射ミラーを使います。
口蓋などを観測したり縫合する際には、大きいサイズのミラーがあると便利です。
3. ピンセット
ティッシュプライヤー、アドソンプライヤー有鈎・無鈎、縫合用リングピンセット、マイクロ用ツィーザー、
ベッキープライヤー(不良肉芽の除去)など用途に合わせて用意します。
4. メス
#12B、#15、#15Cを良く使います。マイクロ用#390があると便利です。眼科用のものを用いることもあります。
歯肉のカーブに合った物、シャープに切開できるものを選びます。減張切開にも用います。
5. ペリオナイフ
スピアシェイプナイフ、キドニーナイフ、オーバンナイフなどメスだけで処理できない部分に使います。
6. 骨膜剥離子
ハーシュフェルトLH20、24G、モルト9、プリチャードなど歯肉弁を傷つけないように形成します。
7. ハサミ
刻みの付いたものやカストロタイプの歯肉ハサミ 、アイリスなどの糸切バサミ
8. リトラクター
チークリトラクター、ミネソタ リトラクター、L字鉤など
9. 持針器
カストロビェーホ ニードルホルダー 、マチュー、ライダー、へガール等の型があります。
10. キュレット
グレーシーキュレット、コロンビア、ユニヴァーサル型スケーラーなど種類を揃えます。
超音波スケーラーは歯石の除去や不良肉芽の除去に使います。
11. バー
骨形成バー、デコルチケーション用バー、歯牙形態修正バー、不良肉芽除去バー
12. その他
チゼル、骨ヤスリ、ロンジャー -
2014年11月10日 月曜日
抗菌薬の歯周ポケット内投与療法
歯周病を薬で治療しようとする試みは、古くから行われているが、特効薬はなく、
薬のみで治療するのは不可能と考えられています。
歯肉炎、歯周炎の治療の基本は、原因除去ですが、薬物のみでは原因を取り除けないのです。
歯周治療の基本は、歯ブラシによる清掃やスケーリング・ルートプレーニングを中心とした
物理的清掃が基本です。
従って薬物療法は、あくまでも補助的療法です。
局所薬物配送システムlocal drug delivery system(LDDS)
局所薬物配送システムとは、ポケット内など病変が生じている局所に
長時間に渡り薬物が作用し効果を発揮するシステムです。
局所に高濃度の薬物を作用させるため、全身に対する副作用が少なくて済みます。
歯周治療では、歯周ポケット内に徐放性の殺菌薬(テトラサイクリン系殺菌薬など)を注入し、 -
2014年11月03日 月曜日
歯周形成外科とは 名古屋市 コンドウ歯科
歯周形成外科Periodontal plastic surgeryとは、
解剖、成長、外傷、あるいはプラークなどによって 引き起こされた歯肉、歯槽粘膜、
骨の欠損に対して予防や改善を行うものです。
治療の目標は
Wennstrom (1996) によればその中でも最大の目標は、歯肉退縮によっておこった
露出歯根面の被覆です。
1㎜以上の歯肉退縮は30歳以上のアメリカ人の58%に認められるという報告があり、
また歯肉退縮や不十分な付着歯肉の存在は、知覚過敏や根面カリエスや審美障害を 引き起こすことから、
患者や術者にとって頻繁に遭遇する問題点です。
歯肉退縮の素因
付着歯肉不足、骨の状態、歯の位置異常、 小帯の高位付着 などです。
誘因
プラークによる炎症、不適切なブラッシング、 医原性「不適切な補綴物・充填物・矯正など」です。
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