2012年11月12日 月曜日
歯周病で噛み合わせの調整
歯周病になると歯根の周りの歯槽骨が溶けて、進行すると動揺してきます。また、歯槽骨と歯根のセメント質を結合する歯根膜線維が炎症により破壊されてしまいます。
すると歯は、糸の切れた凧のように簡単に移動して、歯並びも乱れてしまいます。時には噛み合わせが強く当たり過ぎたり、逆に当たらない位置まで飛び出してしまうこともあります。このような場合には、噛み合わせを調整して、暫間固定、部分的な矯正治療などが必要な場合があります。
噛み合わせ調整のやり方
1. 一か所だけ当たる部分(早期接触部位)を、正常に当たるように調整します。
2. 高さをチェックして、左右や前後にアゴを動かしてスムーズに当たるようになるまで調整します。
3. 今度は歯列全体を調整します。高さ、左右前後の調整をします。
どんな時に噛み合わせの治療が必要か?
1. 歯周病の急性発作を起こした時。
急に歯茎が腫れたり、歯が動くようになるのは、歯周病が急性発作を起こしていることが考えられます。
2. 咬合性外傷の場合。
歯周病が進んだ場合、普通に噛む力でも歯周組織が耐えられなくなります。そのような場合は、噛み合わせを緩くします。
3. 歯周病が進行してきた時。
歯周病が特に中程度以上進んだ場合、噛み合わせが乱れているかをチェックする必要があります。歯槽骨が垂直性吸収したり、部位特異性吸収している時は、無理な力が加わっている可能性があります。