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2024年01月01日 月曜日
ルートプレーニングとは
ルートプレーニングとは、根面の滑沢化のことです。
歯根面の細菌やその代謝産物を含む病的な歯質(主に病的なセメント質)を各種スケーラーを用いて除去し、生物学的に為害性のない滑沢な歯根面をつくり出し、歯肉と歯根面との付着を促すことです。どのように行うの?
1. 対象は、歯周炎の方です。
歯周病の方のうち、歯周炎の方は、歯根面まで病的な状態が進行しています。
従って、病変が歯根面にまで及んでいない歯肉炎の状態では、ルートプレーニングは不要となります。
2. 手順
まず、外側の部分の清掃(歯に付着した細菌性プラークを除去)をします。
次に、超音波スケーラーや手用スケーラーを用いて、歯肉縁下のスケーリングまでしっかり行います。
それだけでは、歯周ポケットに面した歯根面は、細菌やその代謝物などで汚染されています。
スケーラーは弱圧で操作し、それらの汚染物質を取り除き、根面を滑沢(ルートプレーニング)にします。気を付けて行っていること
過度のセメント質の除去(治癒が悪くなる)をしないようにします。
歯周ポケットが深くなるほど操作が複雑になるので、時間をかけて行います。
観血的な処置となるので、器具の十分な滅菌を行い、痛みにも配慮します。 -
2023年12月28日 木曜日
矯正治療後の歯茎の痩せ
矯正治療と歯茎の痩せとは関係があるのでしょうか。
歯茎の痩せる原因
1. 骨の添窩がうまくいかない
矯正治療による歯の移動は、歯の周りの押される側の骨の吸収、引っ張られる側の骨の低下に寄ります。
もし、ブラッシング不良でプラークが残っていると、骨の添窩がうまくいかないため、歯茎がやせることになります。
2. アゴから逸脱する歯の移動
大人の矯正治療の場合、アゴの成長は望めないので、出っ歯や反対咬合の場合、歯の移動だけによる治療には限界があります。
スペースが足りない場合には抜歯ケースになることもあります。
もしアゴのベースの外側、あるいは内側に歯を移動させたい場合、歯の周りの骨が少ない所への移動となります。
言い換えれば、アゴから逸脱する歯の移動により、歯の周りの骨が減少して、その結果、歯茎がやせてしまいます。
3. ブラッシングの仕方
歯茎を下げるような不良なブラッシング仕方も考えられます。矯正治療の計画と管理が大事
矯正治療では装置がはまるため、ブラッシングが大変ですが、しっかりと磨き方をマスターすることが大切になります。
また、矯正治療の計画は、欲張らず、よくカウンセリングの上治療を始めましょう。 -
2023年12月18日 月曜日
歯茎が腫れて膿が出る
歯周病のため、歯茎の腫れを繰り返して、膿が出ている。
膿はどこから
膿は、歯茎の付け根から出ていて、イヤな味がする。
出血に膿が混じっていることもあります。
かつては「歯槽膿漏」と呼ばれていたことがあり、状態を表すのに適した表現です。
膿が出てくると歯茎が少ししぼんできます。
歯周ポケットをプローブ(ポケットの深さを測定する目盛付きの器具)で探ると膿がプローブについて出てくることもあります。この状態は放置できない
歯周病が進み、炎症が繰り返すと、歯の周りの歯周組織が失われていき、骨が無くなるとグラつきが目立ってきます。
口の中には膿がばらまかれていて、膿を飲み込んでいることもあります。
細菌と、その戦いで出された残骸が、血液に交じって出ており、これが繰り返されています。
早急な処置が必要になるので、腫れが引いているようでも歯科医院で治療を受けましょう。 -
2023年12月11日 月曜日
結構いけるデンタルフロス
デンタルフロスは、歯の清掃道具として歯ブラシと合わせて使うと効果が上がります。
デンタルフロスのタイプ
大きく分けて、既成の柄付きのタイプ、糸を手に巻き付けて使うタイプがあります。1. 柄付きのものは、付着したプラークなどを取り除いたうえで、次の部位に挿入すると良いでしょう。
そのままだと次の部位に前の部位で取れたプラークを挿入することになります。
糸の太さには種類がありSやMといった使い分けができます。2. 糸を手に巻き付けるタイプは、指に位置を巻き付け、次の部位へは新しい糸の部分に巻き替えて挿入してきます。
糸にワックスの付いたタイプが挿入しやすいのですが、好みもあります。デンタルフロスの特徴
歯ブラシでは届きにくい歯間部の清掃性に優れています。
プラークチャートの清掃指数が上がり、歯ブラシで取れない部分の清掃度が増します。
ただし、連結冠やブリッジのポンティックなど清掃が難しい部位があります。フロススレッダーという引っ掛けのもので挿入するとうまく出来ます。 -
2023年12月04日 月曜日
根分岐部病変の予後は
根分岐部病変とは、複数根の間にできた歯周病によって出来た病変のことです。
歯根の周りの状態や根分岐する位置などにより病変のできやすさに違いがあります。
●エナメル突起やエナメル真珠
エナメル突起といって、歯冠のエナメル質が歯根部まで伸びると、歯と歯肉の接着が悪いためにそこから汚染が侵入して炎症を起こしやすくなります。エナメル真珠はエナメル質が丸く固まったもので、同様に汚染が侵入しやすくなります。
●根分岐部の位置
根の分岐する位置が歯肉に近い上の方にあると歯周病による骨吸収がわずかでも、すぐに根分岐部の病変ができやすくなります。予後は
根分岐部は清掃性が悪く、歯ブラシも到達が困難なため、繰り返して悪化するため、「予後不良」になる場合が多く見られます。治療は
歯周病基本治療を行っても、清掃性が悪いため、歯周再生療法などの歯周外科治療を試みることもあります。
歯根部の周りのエナメル質を清掃性の良いように削って修正する。
周囲の骨整形をする。
歯根を分割する。
分岐部を貫通して清掃しやすくなるよう、トンネリング法を行う。
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