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2015年07月13日 月曜日
若年者の侵襲性歯周炎
若年性歯周炎は、古くから使われていた歯周症に代わる病名として
1974年にManson Lehnerによって提唱された病名です。
全身的に異常のない健康な若年者に見られる特殊な歯周炎です。
思春期(11~13歳)に初発して急速に進行し、特別に多量のプラーク付着や
修飾因子がないのに
1. 限局性若年性歯周炎
切歯と第一大臼歯に深い歯周ポケットを伴う垂直性骨吸収が生じます。
2. 広汎性または全部性若年性歯周炎
さらに全顎に及ぶものがあります。
一般に、深いポケットの形成など歯周組織破壊が進行している割には、
局所因子であるプラークや歯石の付着が少なく、歯肉の発赤や腫脹などの
炎症症状は軽度です。
切歯と第一大臼歯が最初に破壊されるのは、早期に口腔内に萌出
するためと考えられます。 -
2015年07月06日 月曜日
歯周病における咬合調整
咬合調整は、早期接触部分を削合することにより外傷性咬合を取り除き、
咬合性外傷を取り除く治療法です。
1. 咬頭嵌合位の咬合調整
最も重要な咬合調整で、最初に行います。
側方や前方運動路の調整を行った後に再チェックします。
咬頭嵌合位の調整をしっかり行えば、側方や前方運動路の調整は
比較的少なくて済みます。
2. Jankelisonの早期接触の分類と削合部位
Ⅰ級 上下顎臼歯の頬側咬頭および前歯が早期接触 : 雅楽の頬側咬頭、前歯は下顎の切縁を削る
Ⅱ級 上下顎の舌側咬頭が早期接触 : 上顎の舌側咬頭を削る
Ⅲ級 上顎舌側咬頭と下顎頬側咬頭が早期接触 : 上下顎どちらでもよいが、主に下顎の頬側咬頭を削る
3. 早期接触部の削合方法
Jankelsonの分類を基に早期接触を削合した後、必要に応じて形態修整を行い、
平面接触を点状接触にして、側方圧を減少させます。
1). 早期接触が咬耗などにより平面接触状態の場合は、
まず歯頚部寄りを削合→歯冠側部を注意深く削合して早期接触部を除きます
2). 削合した面が平面になる場合は、
より歯頚部寄りを削って曲面にします。
3). 削合後の咬頭嵌合位の接触部は、
出来るだけ咬合面中央に近くし、歯軸方向の咬合力が加わるようにします。 -
2015年06月30日 火曜日
歯周病と歯髄疾患の相互関係
歯周病が歯髄(歯の神経)に影響を与えて歯髄疾患を起こしたり、
逆に、歯髄疾患が辺縁歯周組織に影響を与えて辺縁性歯周炎と
類似した病変を引き起こすことがあります。
これらの病変の治療に当たっては、両者が相互に影響し合うことを
考慮して検査・診断し、治療方針を決めます。
1. 歯周病が歯髄疾患に及ぼす影響
歯周病が深部歯周組織に及ぶと、口腔内やポケット内に露出した歯根面の象牙細管、
副根管や側枝、根尖孔を通して歯髄に影響を与える可能性があります。
知覚過敏症や上行性歯髄炎を引き起こすことがあります。
2. 歯髄疾患が歯周組織へ及ぼす影響
歯髄疾患(感染根管を含む)は根尖孔、側枝、副根管、髄管を通して
歯周組織に影響を与えます。
歯髄内の炎症物質が、歯周組織に達し、根尖性歯周炎を起こします。
通常、根尖部総統府金の歯肉や粘膜に瘻孔を作って炎症産物が排膿されます。
しかし症例によっては、排膿路が根面に沿って歯根膜を通って、
歯肉溝や歯周ポケットに連絡することがあります。
この歯髄疾患由来の排膿路は、深い歯周ポケットと類似した症状を示し、
骨吸収を伴うこともあり、辺縁性歯周炎と類似しています。 -
2015年06月22日 月曜日
根分割矯正治療法 名古屋市 コンドウ歯科
根分岐部に病変の治療に当たり、両方のこ歯根を保存したいと思って分割しても、
両根の間が狭いと、自分自身のセルフブラッシングが十分できないために
うまくいかない場合があります。
歯根分割の目的
歯根分割保存術の目的は、分割することにより両方の歯根の間を
自分自身で十分に清掃できるようにする事であります。
多くの大臼歯、特に第二大臼歯は歯根が互いに近接していて、
分割しただけでは空隙が狭く、歯間ブラシを挿入しにくいことが多く見受けられます。
歯根分割後に支台歯形成を行った時点では両根間に
スペースが十分存在するように見えても、クラウンを装着すると
メタルの厚みによりかなり狭くなってしまいます。
歯根分割矯正法
そこで、近心または遠心側に歯根を移動するスペースがある場合は、
歯根を矯正移動してスペースを作る方法をとります。 -
2015年06月15日 月曜日
根分岐部病変の治療法
多数根ではその分岐部に歯周病が進行してしまうと処置が難しく、
炎症を繰り返す事もしばしば見受けられます。根分岐部病変の治療法は、大きく分けて2つがあります。
1. 歯根保存療法
2. 歯根分離療法
病変が比較的軽度の場合には、保存療法を行います。
さらにGTR(guided tissue regeneration)法や
エナメルマトリックスタンパク質(エムドゲイン)を用いる方法で
結合組織性付着を狙った再生療法も行われています。
一方、病変が進行している(2度の重症、3度)場合、
根分割療法、すなわち歯根を分割して処理する治療法が多くなります。
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