-
2014年07月16日 水曜日
食物とプラーク 名古屋市 コンドウ歯科
食物の成分や物理的な性状は、プラークの形成やその細菌組成に強い影響力持っていると考えられています。
しかし、プラークの病原性に与える影響力に関してはまだ不明です。
1. 食物成分(特に糖質)と病原性細菌
糖質(スクロース)の多い食物をとるとStreptococcusなどの細菌が増加して、プラーク形成が促進されます。
しかし、これはう蝕の発生・進行と関係の深い歯肉縁上のプラークです。
糖質をとってもStreptococcus sanguisは増加しないし、さらに縁下プラークがどのような影響を受けるかは、
明らかではありません。
歯肉炎との関係も明らかではありません。
2食物の物理的性状(特に硬さ)と病原性細菌
硬い食物や線維性の食物を丁寧に数多く噛むと、歯冠の切縁や咬合面よりの部分はよく清掃されます。
しかし、歯頚部や歯肉辺縁部は清掃されずに残る危険性があります。
さらに、歯肉炎に罹患して歯頚部や歯根が露出すると、食物による清掃効果は低下します。
特に軟かいものを主体とする現代の食べ物は、清掃力が低いので、プラークを十分に取り除くには、
歯ブラシを用いた口腔清掃が極めて重要になります。 -
2014年07月07日 月曜日
歯周病にかかりやすい人 名古屋 コンドウ歯科
歯磨きをしっかりしているにもかかわらず、歯周病になってしまう人。
あまり口の中を気にしなくても、歯周病になってい人。
どのような違いがあるのでしょう?
歯周病は、プラーク(歯垢)の歯周病菌が初発原因となるので、
歯磨きが十分でなくプラークが残っている人は、歯周病にかかりやすくなります。
しかし、歯周病菌に抵抗する体の力が強い人は、ある程度持ちこたえることが出来るかも知れません。
一方、体の抵抗力が弱ければ、簡単に歯周病になってしまうこともあります。
局所的には、歯茎の血管からの免疫細胞、白血球供給量が歯周病菌への抵抗力となります。
体の抵抗力の弱い人とは、
1. 歯周病において、体が弱い人とは、糖尿病、骨粗しょう症などになっている方です。
糖尿病になると、全身の血管がもろくなっています。歯茎も例外ではなく、弱くて抵抗がないのです。
骨粗鬆症は、歯の周りの歯槽骨も疎になり弱くなっています。
2. 睡眠不足、ストレスなども抵抗力を弱めている原因です。
3. 局所的には、歯周病菌に抵抗する免疫力を供給できない人、
例えばタバコのニコチンは血管を収縮するので血液からの免疫細胞、白血球などの応援を呼ぶことが出来なくなります。
4. 歯並びが悪い人。
歯磨きが十分できないことと、食事でものの流れが悪いので歯肉の新陳代謝が悪い。
5.歯の周りの 歯肉や骨が薄い人。
同じプラークの付着条件でも、歯周組織の破壊が進みやすくなります。 -
2014年06月30日 月曜日
かぶせ物のマージン 名古屋 コンドウ歯科
Nevins(1986)によると、かぶせ物をする際、周囲の歯肉組織について述べられています。
かぶせ物のマージン
1. 修復物のマージンを歯肉溝内に設定する際、角化歯肉が3㎜以下の場合はbiologic widthを考慮すると
炎症の波及を防ぐうえでは、実際の付着はほとんどないと考えられます。
biologic widthとは、生物学的な歯肉の幅の事で、歯肉溝(サルカス)+上皮性付着+結合織性付着の和は
3mmと言われています。
2. マージン周囲の歯周組織にはより抵抗性のある十分な付着歯肉が存在する方が良いのです。
支台歯となる歯牙に付着歯肉がわずかしか存在しないならば、付着歯肉獲得などの歯周治療が必要となります。
3. 口腔前庭が狭い場合、口腔前庭を拡張しうる歯肉-歯槽粘膜処置が必要となります。
安定した歯肉の幅は
5mm以上の角化歯肉(2mmの遊離歯肉、3mmの付着歯肉)がある方が、
臨床的に歯周組織の健康が維持されやすくなります。
また、付着歯肉の幅や厚みが十分でない場合、歯肉退縮が生じる可能性が高いと言われています。Maynard (1979) -
2014年06月16日 月曜日
ディスタルウェッジ手術 名古屋市コンドウ歯科
ディスタルウェッジ手術は、最後臼歯の遠心面のポケット除去を目的としたフラップ手術です。
最後臼歯遠心のポケットを除去するには、歯肉切除術により、取り除きます。
ディスタルウェッジ手術の術式
1. 歯肉弁を切開、剥離する。
2. 内部のポケットを形成する上皮と結合組織を除去する。
3. 幅はポケットの深さで、その2倍の長さの三角形上に、しかも内部に行くに従って広めに歯肉を切除します。
4. 再び歯肉を縫合する。
切開には#12、キドニーシェイプナイフなどを用います。
切除方法は、長方形に切除する方法もあります。
縫合は、最後臼歯部に懸垂縫合したり、最後臼歯部寄りに刺入点を求めることにより、緊密に縫合をします。 -
2014年06月10日 火曜日
歯周ポケット浸出液量の測定法 名古屋市コンドウ歯科
歯周ポケット(歯肉溝)浸出液GCF量の測定方法
1. ペーパーストリップスを一定時間歯肉溝や歯周ポケットの中に入れるか、入り口に置き、浸出液を採取して測定します。
2. マイクロピペット法と言って、ガラスやプラスチック製の毛細管をポケットに挿入して採取します。
ペーパーストリップスの侵襲液量の測定
1. 電気的GCF測定器(ペリオトロン)を用いて測定する。
2. 0.2 %のニンヒドリンでストリップスを染色して、着色した部分の面積を測定する。
3. 顕微鏡下で、浸出液でぬれた部分の面積を測定する。
浸出液の生化学的、細菌学的検査
浸出液のコラゲナーゼやリソゾーム酵素、LPS(リボ多糖類、内毒素)、プロスタグランジンE2、
インターロイキン、細菌の産生する酵素、白血球の機能などを調べる方法が開発されつつあり、
歯周組織の破壊の程度や病変の活性度を知るのに役立つ可能性があります。
perio Blog
カテゴリ一覧
カレンダー
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | ||||
4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
最近のブログ記事
月別アーカイブ
-
2024年 (26)
-
2023年 (52)
-
2022年 (52)
-
2021年 (52)
-
2020年 (52)
-
2019年 (52)
-
2018年 (53)
-
2017年 (51)
-
2016年 (52)
-
2015年 (50)
-
2014年 (52)
-
2013年 (52)
-
2012年 (57)
-
2011年 (49)