-
2013年07月08日 月曜日
歯周病の歯がグラついて抜けた
「歯周病だとわかっていたが、あまり痛みもなかったので放置していたら、とうとう抜けてしまった。」という話を時々聞きます。
「どうせ抜けるのだから、それまで歯を持たせよう。」とお考えのあなた、
それは、後々困ることになりますよ。歯周病の特徴として、
1. 痛みがなくても進行していく。
2. だんだん歯がグラついてくる。
3. 経過が長いので、気になっても歯医者に行くきっかけがつかめない。
などが挙げられます。
もし、定期健診などで、お口の中をお手入れしていれば、もっと早く対処ができたのではないかと思われます。もし、自然に歯が抜けるまで放置していたら、
1. 歯の周りの歯槽骨という骨ばかりか、根の先にあるアゴの骨までなくなってしまう。
2. 隣の歯の骨もつられて溶けている。
3. 支えの骨まで溶けてしまうので、噛み合わせや歯並びが悪くなる。
4. 歯の周りの炎症を起こしている部分から、血管を通して全身に歯周病菌やその毒素が流れる。
そのため、思わぬ全身の病気(糖尿病、骨粗しょう症、アルツハイマー病、心臓疾患など)と関係してくる。
など、弊害が多いことがお分かりかと思います。 -
2013年07月01日 月曜日
歯周病の初発原因は何?
歯周病の中でもその大部分を占める歯肉炎と歯周炎の最も重要な初発因子(歯肉に炎症を初発させる因子)は、
1. 「プラーク」(プラークを構成する細菌とその産生物)です。
このほかに、
2. 歯石もその内部にプラーク由来の内毒素を含んでいるため、初発因子となる可能性があります。
さらに歯肉炎から歯周炎に進行すると、縁下プラークの中に
P.gingivalis ポルフィノモナス・ジンジバリス、
T.forsythiaタンネレラ・フォーサイセンシス、
T.tendicolaトレポネーマ・デンティコーラ、
A.actinomycetemcomitanceアクチノバチラス・アクチノミセテムコミタンスなど
の特異的細菌が存在することが多いことが知られています。
これらの菌は「歯周病原性菌」、「歯周病原菌」と呼ばれています。 -
2013年06月24日 月曜日
歯肉炎が歯周炎に進行する要因
歯肉炎は、歯肉のみに限局した炎症です。従って、治療によって元に戻り、治すことが可能です。
歯周炎になると歯肉のアタッチメントロス、すなわち歯周の奥へ炎症が波及していきます。ポケットが深部に進行するので、治療により元の歯肉の位置よりも歯根側に下がった位置でしかくいとどめれません。
すべての歯肉炎が歯周炎に進行するわけではありません。長期間歯肉炎のままのこともあります。
まだ十分に進行していく理由は解明されてはいません。歯肉炎が歯周炎に進行すると考えられる要因
1. 病原性細菌の存在(初発因子)
数量の増加・・・細菌を増加させる因子が関与している。
病原因子の強さ、活性度・・・毒素、酵素、抗原など
組織内への侵入能力
2. 宿主の応答(宿主因子、全身性因子)
リスクファクター・・・宿主応答を変化させる
全身疾患、喫煙、生活習慣、栄養
ストレス、社会的因子
咬合異常、咬合性外傷
遺伝 -
2013年06月18日 火曜日
噛みあわせを乱す歯周病
歯周病になると歯がグラついてきます。歯並びが乱れて、歯の間に隙間ができる、物が詰まる、しっかり噛めない等の症状が出てきます。
歯がグラつく理由は
1. 歯を支える歯槽骨が溶ける。
2. 歯と歯槽骨をつなぐ歯根膜がゆるむ。歯根膜線維の配列が乱れる。
3. 炎症による。
などです。
そうなると普通の噛む力でも耐えられなくなります。専門用語で「咬合性外傷」と言います。
特に、急性炎症を伴う場合には、噛みあわせの乱れが強くなります。
つまり、その歯だけ強く噛んでしまうようになり、歯が浮いた感じになります。
「早期接触」言い、そのまま放置するとさらに周囲の歯周組織を破壊してしまいます。
歯周病の歯の噛みあわせを整える方法は
1. 咬合性外傷を防ぐ。固定、咬合調整など。
2. 早期接触歯を咬合調整する。
3. 歯周ポケットを浅くするようにブラッシング、スケーリング、プラークコントロールを徹底する。
4. 咬耗している歯に負担がかからないように調整する。
5. 歯並びが悪い場合には、歯列矯正の治療をする。 -
2013年06月10日 月曜日
歯周病の症状
歯周病は、歯肉炎から歯周炎へと進行します。臨床症状は、次の通りです。
1. 歯肉炎
・ 歯肉に発赤、腫脹、出血といった炎症症状が見られます。
歯周ポケット(仮性ポケット)の形成
浸出液が増加
アタッチメントロスは生じていません。
・ 歯根膜、歯槽骨の症状はありません。
2. 歯周炎の症状
・ 歯肉に発赤、腫脹、出血といった炎症症状が見られます。
歯肉が退縮して歯根露出してきます。
歯周ポケット(真性ポケット)の形成
アタッチメントロスが生じてきます。
浸出液が増加して、排膿がみられることもあります。
・ 歯根膜や歯槽骨の症状が見られます。
歯の動揺の増加
歯の病的移動
根分岐部病変
歯槽骨の吸収(水平性、垂直性)
歯根膜腔の拡大などの症状が見られます。
・ 口臭、知覚過敏も起こる場合があります。
perio Blog
カテゴリ一覧
カレンダー
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | ||||
4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
最近のブログ記事
月別アーカイブ
-
2024年 (26)
-
2023年 (52)
-
2022年 (52)
-
2021年 (52)
-
2020年 (52)
-
2019年 (52)
-
2018年 (53)
-
2017年 (51)
-
2016年 (52)
-
2015年 (50)
-
2014年 (52)
-
2013年 (52)
-
2012年 (57)
-
2011年 (49)