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    2012年06月23日 土曜日

    歯の動揺度分類

    歯周病によって歯槽骨が吸収すると、歯を支えている部分が少なくなり、動揺し始めます。咬合性外傷や急性炎症の際には,特に動揺が強くなります。動揺度の評価には、Millerの歯の動揺度分類が用いられます
    ■ Millerの歯の動揺度の分類
    0度 : 生理的動揺の範囲(0.2mm以内)
    1度 : 頬舌方向にわずかに動揺(0.2~1mm)
    2度 : 頬舌方向に中等度、近遠心的にわずかに動揺(1~2mm)
    3度 : 頬舌、近遠心方向に 2 mm 以上の動揺、歯軸方向( 歯の頭と根に沿った軸)にも動揺
    ■ 動揺歯の治療
    動揺歯に対する処置としては、暫間固定咬合調整を行います。
    動揺歯を一時的に固定して歯周組織の安静と 咬合の安定を図ることを 暫間固定 といいます。連結固定することで咬合力を分
    散させることができます。その後、咬合調整を行います。
    歯の動揺は咬合性外傷や支持組織の減少だけでなく、歯周炎の炎症自体によっても増悪されます。その場合は、スケーリング、ルートプレーニングなどで炎症を改善してから咬合調整を行います。

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    2012年06月16日 土曜日

    肥満は歯周病のリスクを高める 天白区コンドウ歯科

    ■ メタボリック症候群
    メタボリックシンドロームとは、動脈硬化性疾患(心筋梗塞、脳血管障害など)が生じる危険性が高い複合型リスク症候群です。
    診断基準は、内臓脂肪蓄積(肥満)を必須項目とし、血清脂質異常(高脂血症)、血圧高値、高血糖のうち2項目を有するものです。
    ■ どうして肥満が歯周病のリスクを高めるか
    肥満と歯周病の関係について日本のSaitoらは、「BMI、体脂肪率、ウエスト/ヒップ比が大きいほど、深いポケットを有する人が多い。」と疫学的研究から(1998年)報告しています。
    肥満が歯周病を起こすメカニズムは十分には解明されていません。
    脂肪細胞が、アディポネクチンやTNF-αなど、様々な生理活性物質(アディポサイトカイン)を生産することが明らかとなっています。特にTNF-αはIL-1と相乗的に働き骨吸収を促進する作用があることから、肥満により脂肪細胞が増加するとTNF-αも増加し、骨吸収を誘発している可能性があると考えられています。
    ■ 血清脂質異常、高血圧、高血糖も歯周病に影響を与えるかも
    高血圧の人は、Ca拮抗薬(ニフェジピンなど)を長期服用することにより、歯肉肥大を発症する可能性があります。
    高血糖の人は、糖尿病の第6番目の合併症が歯周病であることから影響が大きいです。

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    2012年06月09日 土曜日

    歯周病と知覚過敏 天白区コンドウ歯科

    知覚過敏とは、「冷たいものを食べたり飲んだりする時に歯がしみる」、「歯磨きの時にブラシが当たると痛む」という症状です。
    正式には、象牙質知覚過敏症と言います。
    歯のエナメル質の下層は象牙質となっており、象牙質には神経に達する細い象牙細管という管があり、これを介して温度や刺激を神経に伝えます。この象牙細管の石灰化が悪く、太く開いている場合に外来刺激が神経に痛みとして伝わり、知覚過敏となるのです。
    ■ 症状
    知覚過敏は、虫歯がないのに、冷たい(温かい)物、酸味の強い物や甘味食品を飲食した時、歯に風が当たった時、歯ブラシなどが 接触した際に誘発される一過性の電撃様疼痛(ズキーーン)です。
    ■ 知覚過敏を起こす原因
    1. 歯周病の進行した場合
    歯周病になり、歯周ポケットができたり、歯肉が後退していくと、歯根のセメント質が削れて減少していき知覚過敏になるケースが多いようです。
    2. 歯石を除去(スケーリング)後
    一時的に知覚過敏を引き起こすこともあります。スケーリングによって露出した象牙細管が、唾液中のカルシュームによって石灰化が進み、細管が閉鎖されるため知覚過敏は治まるのです。
    3. 歯ぎしり、咬み合わせが悪い場合
    歯に強い力が加わり続けると歯の付け根に応力がかかり、根元のエナメル質が細かく破折して削れていきます。この部分が知覚過敏となるのです。
    4. ブラッシングに問題がある場合
    強い力で大きく横磨きをする、歯磨き粉(研磨材が入っている)を付けすぎるなどして、エナメル質を傷つけてしまうと知覚過敏になります。

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    2012年06月02日 土曜日

    歯周病と抜歯 天白区コンドウ歯科

    歯周病で歯がぐらついている場合、保存可能か、不可能かを判定します。できれば保存を試みますが、無理な場合はいたずらに抜歯を先延ばしして周囲の組織まで破壊が及ぶことは避けましょう。
    抜歯を決断する時期は、状況により異なります。まずは、急性炎症を抑えたり、噛み合わせの負担を取り除くことが大切です。また、歯周病は全身の免疫も関与するため、体調、持病などの影響も受けやすいのです。

    1. 初診時に歯周病検査をします。
    明らかに上下動して歯の根元の周りまで骨が溶けていれば、周りの歯やアゴの土台の骨までも悪影響を及ぼしています。直ちに抜歯したほうがよいでしょう。
    2. すぐには抜歯をせず、歯周基本治療が終了して、再評価した結果をもとに判定します。
    判定に迷う場合は、その歯の保存を目指して、プラークコントロール、スケーリングなどを行ってから再評価して決めます。急性炎症が治まり症状が改善する場合もあります。
    3. 歯周外科治療、歯周再生治療で安定する場合があります。
    ポケットが深く、繰り返して炎症を起こす場合、歯周基本治療だけでは症状が改善しない場合があります。その場合は、歯周外科や歯周再生療法といった外科治療により、歯の保存を図ります。
    ■  抜歯の判断基準
    1. 歯の周りの歯槽骨の量
    2. ポケットの深さ
    3. 根分岐部病変や歯根の形態
    4. 口腔清掃の困難性
    5. 周囲の歯への影響
    6. 全身疾患の影響
    などを考慮して判定します。 

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    2012年05月18日 金曜日

    歯周病で行う噛み合わせの調整とは?

    歯周病が進行すると、歯の周りの支えとなる骨が溶けます。支持をなくした歯は、咬み合わせが悪くなり、特に一部分だけ突出した噛み合わせを作ることがあります。これを早期接触と言い、歯に強い負担をかけてしまうようになります。
    咬合調整は、早期接触の部分を削合することにより、外傷性咬合を取り除き、咬合性外傷を治す治療法です。

    ■ 咬合調整の目的
    1. 歯周組織への外傷性咬合を軽減する。
    2. 顎関節症やブラキシズムの改善をする。
    3. 歯冠修復後や矯正治療後の咬合の安定を図る。
    4. 食片圧入の軽減をする。
    5. 矯正治療を障害する早期接触を取り除く。

    ■ 歯冠形態修整
    歯周組織の支持力が低下し、早期接触を取り除いても生理的な咬合力が二次性咬合性外傷を引き起こす場合、歯冠を削合して、咬合力の負担を軽減し、二次性咬合性外傷を軽減する治療法です。
    側方圧のかかる部分や、広い面接触の部分を削合することにより、咬合力を軽減します。

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