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    2015年01月12日 月曜日

    歯周病で歯肉が腫れた

    歯周病は慢性の経過をたどることが多いですが、歯肉が急に腫れて痛むこともあります。
    急性歯肉膿瘍、急性歯周膿瘍と呼ばれ、P急発などとも言われています。
    「膿瘍」は細菌感染による化膿性の炎症で、細菌が歯肉や唇部歯周組織に侵入して
    増殖したものです。
    病因
    歯周ポケット内細菌が、ポケット上皮の損傷したところから侵入し、
    組織の防御機構を破って増殖して生じます。
    発病しやすいのは、
    1. 深いポケット、特に骨縁下ポケットや根分岐部病変のある歯へ咬合性外傷が加わったり、
    ポケット内へ食べ物や異物が入り込んだ場合。
    2. 風邪や糖尿病などによって防御機構が低下した場合。
    3. 深いポケットのある歯に矯正力が加わった場合。
    4. 歯根が破折(垂直破折)している場合など。
    検査と診断
    自発痛や咬合痛があり、膿瘍は急に発現し、時に発熱や不快感を伴います。
    ポケットが深く、6~10mm以上あることが多い。
    治療
    基本的には、排膿させて、抗菌薬の投与を行い細菌の増殖を抑えます。
    排膿は、切開とポケットからの二つのルートがあります。

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    2015年01月05日 月曜日

    キュレット型スケーラーの使用方法

    歯周基本治療では、プラークコントロールとスケーリングが大切です。
    キュレット型スケーラーは歯石を取り除くのに適しており、超音波スケーラーと共に
    良く使われます。
    使用方法
    スケーラーの刃が根面と接する角度を約90度に保ち、
    pull strokeで動かします。
    スケーラーを引く方向は、主に歯軸方向(垂直)ですが、
    水平方向や斜め方向に行うこともあります。
    両刃式のユニバーサルタイプは大臼歯の遠心面に90度で当てるのが困難ですが、
    KKキュレットは外側刃を用いると90度に当てることが出来ます。
    一方、片刃式のグレーシーキュレットではNo13,14が大臼歯遠心面専用に設計されています。
    a. 水平方向へのpull stroke
    これはキュレットをポケットの底部に挿入したのち、歯冠側に引いて歯石を取り除く方法です。
    歯石は歯周ポケット外へ引き出され、ポケット底部に押し込むことが少なくて済みます。
    b. 水平方向へのpull stroke
    根面に沿って水平方向にストロークします。
    ポケット底部に有効で、垂直方向と組み合わせて使います。

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    2014年12月29日 月曜日

    キュレット型スケーラー 名古屋市 コンドウ歯科

    スケーリングとルートプレーニングの両方に最も広く用いられています。
    特に、歯肉縁下の歯石除去やプレーニングに適しています。
    ユニバーサルタイプとグレーシータイプがあります。
    ユニバーサルタイプ(両刃式)
    両刃式で刃部の内面(face)がスケーラーの主軸に直角になっています。
    キュレット型スケーラーの原型でありますが、
    大臼歯の遠心面に85~95°の適切な角度で刃を接するのが難しいという欠点があります。
    現在は、大まかなスケーリングに用いられています。
    グレーシータイプ(片刃式)
    1930年代にC.H.GraceyとHu-Friedy社が協力して、
    非外科的に各根面の歯肉縁下スケーリング・ルートプレーニングを行いやすく考案しました。
    片刃式で両頭7本セットから成り、部位によって使い分けることにより、
    刃部を各根面に適切な角度(約85°)で接触して操作できます。
    刃は内側面にのみあり、外側面にはないので使用部位を選択して使います。

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    2014年12月22日 月曜日

    歯周基本治療として行うその他の治療

    歯周病は、まず原因除去療法である歯周基本治療を行います。
    歯周病原因菌の除去は、プラークや歯石の除去、ブラッシングなどでプラークコントロールをします。
    その他の治療とは
    1. 保存不可能な歯の抜歯
    その判断は、歯周再評価を基に慎重に行います。
    重度の歯周炎で他の歯に支障を及ぼす場合には早期に抜歯します。
    咬合に関与している場合には、インプラントなどで咬合を確立してからの抜歯を考えます。
    2. 虫歯の治療、歯内療法(根管治療)
    スケーリングやブラッシング指導と並行して行います。
    必要なら仮歯や仮の義歯の作成もします。
    3. 不適合修復物の除去
    マージンや隣接部の不適合な場合には、プラークがたまり易くなります。
    豊隆の不良により食物の流れが悪く歯肉辺縁部に炎症を起こしやすくなります。
    4. 知覚過敏処置
    ブラッシングに支障をきすので治療します。
    歯根が露出することによりしみる場合には、歯肉移植などの処置も考えます。

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    2014年12月15日 月曜日

    歯周組織に生じると思われる免疫反応による組織破壊

    1. 体液性免疫反応による組織破壊
    慢性歯肉炎や歯周炎では、多数のプラズマ細胞が出現しており、
    抗体(主にIgG、他にIgA、IgM)を産生し、組織中に侵入した
    抗原と反応し(抗原抗体反応)、免疫複合体を作ります。
    これは補体を活性化し、好中球を遊走させ、集合させます。(走化性)
    好中球はこの複合体を貪食しますが、
    その過程でリソゾーム酵素を放出し、コラーゲン線維などの組織を破壊します。
    さらに白血球も破壊され、炎症が長期化します。
    2. 細胞性免疫反応による組織破壊
    慢性歯肉炎や歯周炎では、マクロファージの抗原処理により
    T細胞が活性化され、サイトカインを産生します。
    サイトカインは多くの因子を含んでおり、炎症性細胞の遊走促進、
    細胞毒性を有して線維芽細胞を変性させたり、破骨細胞活性化因子を有、
    し歯周組織を破壊します。

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