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2023年07月31日 月曜日
歯周病は一日で治るのか
歯周病は、一日で治るのでしょうか。
歯周病の特徴
歯周病は、歯肉炎と歯周炎に分類できます。
大まかに、歯肉のみに炎症が見られるものを「歯肉炎」、それが進み歯を支える骨まで影響が及んできたものを「歯周炎」と言います。
多くは、プラーク中の歯周病原菌が初発因子となり炎症を起こしてきます。
それに修飾因子と言われるものが加わり複雑に進行していきます。
歯周病はかかりやすく再発しやすい疾病、生活習慣病ともいわれます。治療するには
ごく初期の歯肉炎であれば、原因を取り除けばよくなってきます。そしてプラークコントロールを良好に保つことが必要です。
たとえ一回でも、改善が見られることがあります。
歯周炎まで進行すると原因除去により、歯周炎は改善あるいは進行停止します。
しかし、取り除くのが困難な修飾因子(喫煙、持病、食いしばりなど)があると、一向に治ったような感じにはなりません。
さらに進み、歯周組織が減少(歯が長くなる、歯肉がやせる、グラついてきたなど)すると、治療の難易度が上がります。治療のポイント
プラークコントロールが良好に保たれる。
プラークが溜まりやすくなる因子を無くす。
免疫力を低下させない。治療期間
歯石を一日で取り除くことが出来ても、プラークコントロールが不良だと、再発します。
軽度な歯肉炎でも、出来れば定期的なチェックが必要です。 -
2023年07月25日 火曜日
見かけでは分からない歯周病
自分の口の中は、歯周病ではないと思っていた。
しかし、歯周病検査をしてみると問題が指摘された、歯いう経験はありませんか。歯周病検査
1. レントゲン検査
デンタルレントゲン、パノラマレントゲンなどの検査です。外側から見えない歯の周りの骨の状態を知ることが出来ます。
2. 歯周ポケット検査
プローブという器具で、歯周ポケットの深さと内部の出血の有無の検査をします。歯の周りのある部分だけ深い場合もあり、検査してみないと外側から見ただけでは判定できません。
3. 動揺度検査
歯の動揺度は、歯の周りの骨の残り具合、急性炎症の有無、早期接触などにより変化します。
4. プラークチャート
プラークを染め出してプラークコントロールの状態を検査します。歯周病原菌の付着度をある程度把握することが出来ます。
5. その他
歯周病菌検査、模型、口腔内写真など必要な資料をそろえて歯周病を判定します。歯周病は、自覚がない場合もあります。
定期健診でしっかりチェックしてもらい、もし見つかれば早期のうちに改善しておくことが大事です。 -
2023年07月18日 火曜日
歯並びが良い人の歯周病の落とし穴
歯並びが良いと歯磨きがしやすく、歯周病になりにくいと考えられます。
しかし、そのような人の陥りがちな、歯周病に対する注意点をお話しします。歯並びが良くても歯周病に注意
1. プラークコントロールが大事
歯周病の初発原因であるプラーク中の歯周病原菌は、歯磨きをしないと増えてきます。
歯磨きがしやすいからと言って、磨く時間が短かかったり、歯ブラシを当てない部位があると、プラークコントロールが不良となります。
2. 咬む力に注意
歯並びが良いとしっかり咬むことが出来る半面、食いしばりや歯ぎしりが見逃されがちになります。
歯周にとっては、ごく弱い歯肉の炎症+強い力は、骨が強く溶けてしまう要素になります。
また歯の摩耗による過大な横方向に力も、歯周の弱点となり、歯周病が進む原因になります。
3. 全身の健康にも配慮する
全身の免疫力が減少すると歯周病のリスクが高まります。
健康に留意して、持病や睡眠不足、食事のとり方にも配慮しましょう。
タバコも歯周病にはNGです。歯並びが良くても、基本的な歯周病予防の対策はしっかり行いましょう。
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2023年07月10日 月曜日
歯周ポケットが6mm以上、どうする?
歯周ポケットが6mm以上あるだけで歯周病の判定をすることは不確実になります。
歯周ポケットの判定要素
歯周ポケットは、歯肉の上縁からポケット低までの深さを示すので、歯肉退縮がありさ、らにそこから6mm下となると非常に重症となります。
逆に歯肉が腫れていて、通常の位置よりも上の部分から測定した場合、歯肉の腫れが引けばポケットは浅くなるので、急性期が過ぎれば数字ほどのこともない場合もあります。
さらに歯の周りのポケットを6点で調べてある特定の部分だけ深い場合、逆にすべて深い場合など治療方針が違ってきます。
お口の中のどの歯のポケットが深いのか。残存歯の状況、咬合の状況などによっても左右されます。治療は?
まず行うのは、歯周基本治療(原因除去療法)です。
プラークコントロールを行い、歯周病のリスク因子を出来るだけ取り除きます。
ここまでで歯周ポケットの改善が図られるのがベストです。
再評価の結果、6mm以上ある場合、歯周外科処置(歯周再生療法も含む)などを行います。
しかし、歯を支える骨が根の先以上に溶けていれば、残念ながら抜歯に至ることもあります。 -
2023年07月03日 月曜日
セメントエナメルジャンクションとは
セメント質とエナメル質の境界部のことです。
セメントエナメルジャンクションCEJ
歯の頭の部分(歯冠部)の外装は生体で一番硬いと言われているエナメル質という組織で覆われています。
一方、根元はセメント質というごく薄い層で覆われています。
通常はその境界部CEJは歯肉に隠れて見えません。
しかし、歯周病などで歯肉がやせるとCEJの境界部が見え、根元のセメント質が露出してきます。CEJが露出すると
歯の頚部と言われるCEJは、歯の弱点とも言えます。
丈夫なエナメル質が無くなり、その下部のセメント質は薄く脆弱なため、下層の象牙質が露出しやすいのです。
象牙質は歯の神経に刺激を伝えやすく、知覚過敏などを起こしてきます。
さらに咬合力などで楔状欠損を起こしやすく、頚部が無くなると最悪、歯牙破折にもつながります。
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