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2014年03月03日 月曜日
歯周病の暫間固定とは
歯周病で動揺した歯を固定する方法は、暫間固定と永久固定があります。
暫間固定の目的
1. 動揺して咬合性外傷を受けている歯を安静に保つ。
2. 咬み合わせる力を多数歯に分散することにより、負担を軽減する。
3. 歯の病的移動、挺出などを防ぐ。
4. 固定・安静を保つことにより、歯周基本治療や歯周外科などの治療効果を高める。
5. 食片圧入を防止する。
種類
1. ワイヤー結紮レジン固定法
0.25 ~0.30mmのステンレス線で歯を結紮して即時重合レジンで補強する固定方法です。
2. エナメルボンディングレジン固定法
接着性レジンで隣接歯を連結します。 -
2014年02月24日 月曜日
炎症と咬合性外傷の合併による歯周組織破壊
重度歯周炎の多くは、早期接触や側方圧による一次性咬合性外傷と、歯周組織の支持力低下による二次性咬合外傷が混在しています。
1. 歯周炎のみで外傷性咬合が加わっていない場合
炎症は歯槽骨頂に及び、歯肉線維は消失しています。骨吸収はゆっくりと進みます。(水平性骨吸収)
2. 歯周炎の歯に外傷性咬合が加わった場合
歯周炎と外傷性咬合が合併している場合は、症状が強く表れます。
炎症が歯根膜や歯槽骨頂に及んでいる歯に外傷性咬合が加わり、咬合性外傷を生じ歯根膜や骨に変性壊死が生じると、
炎症はその部に向かって急速に進行し、深い骨縁下ポケットを伴う垂直性骨吸収を引き起こします。
特に骨頂部の歯肉線維の消失の有無が重要な分かれ目と思われます。 -
2014年02月17日 月曜日
インプラント周囲の付着角化粘膜の獲得
天然歯周囲で歯槽骨に付着している付着角化歯肉は、歯が欠損した場合には歯肉と呼べないため、非可動性角化粘膜という呼び方になります。
天然歯では、清掃状態を良好に保てば、付着歯肉の有無は健康状態に影響しないと考えられています。
同様にインプラント周囲においても、非可動性角化粘膜がなくても清掃状態が良ければ長期にわたって健康を維持できる事が報告されています。
しかし、インプラント周囲の清掃を容易にするためには、非可動性角化粘膜が是非とも必要との考えもあり、意見の統一は見られない。
日常臨床においては、一次手術においても二次手術においても、インプラント周囲の非可動性粘膜を極力保存する配慮をします。
二次手術時に、非可動性角化歯肉の狭い症例ではこれを歯根側へと移動したり側方に移動して広くする手術も行われます。
さらに周囲に十分な角化粘膜の供給がない場合には、口蓋から歯肉を採取して遊離歯肉移植術を行います。 -
2014年02月10日 月曜日
歯根分離(歯根分割保存術)
歯根分割保存術とは、根分岐部で歯冠と共に歯根を分割して、その両方の歯根とも保存して残す方法です。
歯根分離をした歯根は、その支持歯周組織を喪失することがない(歯根を抜去した場合には失われる)のがメリットです。
適応症
1. 根分岐部病変が重度(3度または2度)であるが、両根とも支持歯周組織が比較的多い場合。
2.歯根の離開が狭かったり、分岐の位置が根尖寄りで、そのままではトンネル形成などの保存療法が困難である。
3. 根分割して連結部を歯冠寄りにしたり、歯根を矯正移動して根分岐部のスペースを広げれば、根分割部の清掃が容易になり予後が良好になると思われる場合。
4. 根分岐部に齲蝕がある。
根分割矯正治療法
両根の間が狭い場合、分割した歯根間の清掃性を良くするために行います。
歯根を広げるように矯正力を掛けます。 -
2014年02月03日 月曜日
歯周外科治療後には、メインテナンスが大事
歯周外科の成績は、術後の管理の良否が大きく影響します。
特にプラークコントロールの徹底と、噛みあわせの管理(咬合性外傷の除去)が大切です。
歯周外科手術直後の注意事項
・ 手術後は、縫合や歯周パックの部位のブラッシングは避けます。
・ 逆に、手術を行わない部位のブラッシングは、手術後から十分に行います。
・ 投薬やうがいについては、指示どおりに行います。
・ 術後の腫れや痛み、出血は多少ありますが、程度が酷ければすぐにご連絡をください。
術後の長期メインテナンス
・ 通常1週間から2週間程度で抜糸やパック除去を行います。
・ その後は、非常に軟かい手術後用の歯ブラシから磨き始めます。
・ 最初は歯肉が軟かいので、力を入れず丁寧に磨きます。
・ 日数がたって来れば、普通のブラシに戻すことが出来ますので衛生士の指導を受けたように磨きます。
・ 歯周再生療法(エムドゲイン、GTR法)を受けた場合はやや長く、抜糸まで2週間はかかります。
・ 3~4週間で普通の硬さのブラシに戻すことが出来、歯間ブラシなども併用して磨きます。
・ その後は、通常のメインテナンス処置に移行します。
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